詰将棋考察ノート

詰将棋に関する考察あれこれ。

詰将棋解答選手権の傾向と戦略

また更新が1ヶ月空いてしまいました(汗)。

さて、本日は解答選手権チャンピオン戦が開催されます。
第13回詰将棋解答選手権チャンピオン戦
皆さん会場でお会いしましょう。



挨拶だけでは味気無いので、解答選手権の傾向と、戦略について書いておこう。
別にマル秘でも何でもないが、どちらかと言えば上級者向けなので注意。

第1R、第2Rとも39手以内の作品が5作出題される。第1Rの作品が①②③④⑤、第2Rの作品が⑥⑦⑧⑨⑩となる。

■出題作の傾向
まずは過去の出題作の傾向から。

1. 短手数の出題作は、最終3手(もしくは最終5手)に大駒捨てあり!
 比較的短手数の出題作(①②③および⑥⑦⑧)に関しては、最終3手に大駒捨てが入っていることが多い。
 昨年[第1R][第2R]に関しては、①②③⑧が該当し、さらに言うと、これに該当しない⑥⑦についても、最終5手で大駒を捨てている。
 2年前[第1R]に関しては、対象6作のうち①②④⑥が該当し、該当しない2作のうち③についても、最終5手で大駒を捨てている。
ちなみに理由については、「作者がそうなるように手順を構成している」「選題者(解説者)の好みが反映されている」といったところか。
いずれにしても、詰む手順を見つけた際に、作意っぽいかそうでないかの判断材料として活用できる。

2. 合駒に注意!
 短編に限らず、合駒が出てくる作品が多い。特に注意すべきは移動合と不利合。移動合については成・不成にも注意したい。
 昨年[第1R][第2R]に関しては、③⑤⑧⑨⑩が該当。
 2年前[第1R][第2R]に関しては、①③④⑤⑧⑨⑩が該当する。
 合駒問題は苦手な人も多いだろうが、作例をたくさん見て慣れておくしかないだろう。
 ちなみに、「出現した合駒が動かず取られずに残ったままになる」ことはほぼ無いことも併せて指摘しておく。

3. 最終2手以外での非限定はほぼ無い!
 非限定としては、次に示すようなものがある。
 a)飛角香の打ち場所非限定
 b)合駒の種類や打ち場所非限定
 c)成・不成非限定
 これらはまず出題されないと考えてOK。何故ならそのような作品を出題すると採点が面倒になる……だけでなく、そもそも欠陥作品を出題すること自体が解答者に余計な負担を強いることになるから。
 したがって、詰み手順中、合駒が限定されていなかったりした場合は、その手順は間違いである可能性が極めて高い。
 最終2手での非限定はそこそこ見かけるので注意。

■戦略
ある程度傾向を掴んだところで、まずは第1Rの①②③④⑤を90分間で解答する上での戦略を書いておこう。
なお、戦略は第2Rでもほぼ同様であるが、第2Rは昼食後なので眠気との戦いでもある。集中力が続くかどうかが重要かもしれない。

1. 解くのは暗算と盤駒使用を併用で!
 具体的には、こんな感じ。
  ・どの作品もまずは暗算で考えてみて、難しそうなら別の作品を暗算で考える。
  ・盤駒使用は最終手段とし、使用する場合でも、なるべく易しそうなものから優先的に並べる。
 ここで重要なことは、「とりあえず盤に並べてから考える」という解き方は避けるべき、ということ。
 というのは、一度盤に並べてしまうと、それがなかなか解けないときでも「せっかく並べた盤面を崩すのが勿体無い」という心理が働き、「一旦保留して別の問題を解こう」と決断しにくくなるため。
 ちなみに、盤駒を2セット以上使用する策もある。会場で用意してもらえるのは1セットのみなので、自分で用意する必要があるが、どれほど効果があるかは不明。
 いずれにしても、棋士・奨励会員には適用できない作戦である。
 (なお、ルール上は、上記にあたる出場者でも盤駒使用は禁止されていない。ただし、実際に使用している人は見たことがない)

2. 部分点をたくさん獲得するよりも、完答数を増やせ!
 ルール上は、4手正解毎に部分点1点もらえる。ただし、部分点と言っても、ほぼ1~3点である。これに対し、完答すると10点になる。
 例えば①②を完答したとして、「③④⑤すべてで部分点3点(合計9点)」というパターンよりも、「③のみ完答、④⑤は手付かず」の方が点数が高くなる。

3. 変化紛れはきちんと確認せよ!
 作意らしき手順を見つけたら変化紛れはもう調べない、という解き方もあるのだが、それだと2手延びる応手を見落としてしまう可能性が極めて高い。特に、昨年から手数が明確に想定できなくなったため、面倒でもきちんと確認すべき。
上で述べたように、見落としによって部分点になってしまうと痛い。

4. 状況によって目標を下方修正せよ!
 90分間で、どのような時間配分で解けば良いか?
 まずは、比較的短手数である①②③までは完答を目指したい。

 a) 優勝を目指す場合 
 ①②③を15分以内(それぞれ3・5・7分)。④⑤が残っている状態で残り75分。あとは④⑤を解いた時点でどれだけ時間を余せるか。

 b) 5問正解を目指す場合
 ①②③を30分以内(それぞれ5・10・15分)。④⑤が残っている状態で残り60分。
 これ以上時間がかかってしまうと、5問正解は厳しいと思われるので、適宜目標を下方修正しよう。

 c) 4問正解を目指す場合
 ①②③を45分以内(それぞれ10・15・20分)。④⑤が残っている状態で45分。
 この状態から④⑤を両方とも解き切るのは厳しいが、どちらか1問だけであれば何とかなると思われる。
 どちらが解きやすいかを見極めて、そちらに全力を注ごう。
 
 d) 3問正解を目指す場合
 45分経過した時点で、①②③まで解けていない場合。残り45分。
 ④⑤をどうするか、3分以内に決断しよう。それぞれ1~2分眺めてみて(盤に並べては駄目)、筋が見えない場合は潔く捨てて、
 残り時間は①②③のうち解けていない作に投入する。とにかく30点確保を目指そう。
 短手数であっても盲点に嵌るといくら時間掛けても解けないし、例外的に④や⑤が解きやすいことも有り得るので、判断は難しいのだが。

個人的には、出題作が易しい&最高に勘が冴えていれば b)。しかしその場合、早い人はもっと先を行っていることだろう。
現実的には c) のパターンか。 d) も普通に有り得る。

いずれにしても昨年は、大筋で正解近くまで辿り着いていながら見直し不足による不正解が3問もあったため、これを無くせば結果は付いてくると思われる。上位入賞できるように頑張ります。



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  1. 2016/03/27(日) 00:01:00|
  2. 詰将棋解答選手権
  3. | コメント:2

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詰将棋作家を名乗るには発表作が少なすぎ。
評論家を名乗るには実績が無さすぎ。

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