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詰将棋考察ノート

詰将棋に関する考察あれこれ。

第ч回裏短コン「虹色カノン b)21王→84」

★遅れてしまいましたが、何とか本日中にラストまで辿り着きました。


3位
「虹色カノン b)21王→84」
ほっと
ura4_19_Canon.png
a) 63成、74、66、同成、44、27成、43まで7手。

ura4_19_Canon_b).png
b) 43、同、44、27成、66、同、63成まで7手。

点数012345678910
人数01003124494

正解28 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.736
人気投票 1位:2票 2位:2票 3位:5票
ベストタイトル投票:6票

★ラストは自作。出題時に『※本作は、この図 a) と、21王を84に移動させた図 b) の両方を解答してください。』という注釈付きでした。
 このように、出題図と、そこから少しだけ変更させた図の両方を解答する形式をツインと呼びます(図が1つだけで解が2通り、という場合もあります)。
 ツインでは、a)とb)両方合わせて作意であり、手順の対比が狙いとなります。

★まずはa) から。双玉なので、逆王手に注意しながら攻める必要があります。例えば、初手43銀は同角が逆王手。初手44歩も27飛成が逆王手。
 また、初手66桂は53玉とされ、26馬などで手は続くものの逃れ。どうやら53に逃げられると困るようです。
★このため、初手は63香成。74金と取りますが、ここからは逆王手を回避するように攻めます。
 66桂、同飛成で飛を逸らしてから44歩。27角成と角を逸らしてから43銀で詰みました。

★そしてb) 。今度は初手63香成では74金が逆王手。初手66桂は53玉で逃れです。また、初手44歩は27角成、43銀、53玉となってやはり逃れ。
★そこで初手は43銀。53玉なら26馬で詰みなので同角ですが、角を43に移動させておいて44歩と突けば、53玉には43歩成があります。27飛成と取りますが、66桂、同金、63香成で詰みました。
★さて、a) と b) の手順をよく眺めてみましょう。どちらも七種着手で、さらに着手する駒種の順番が逆転していることがわかります。これが狙いでした。

★7手で七種着手は誰でも思いつくネタで、作例も多数あります。ならば、ツインにしてa)とb)で逆順をやってみたらどうか、というところが創作のきっかけでした。
 当初は当然「飛→角→…→歩」と「歩→香→…→飛」で考えていましたが、桂香歩と歩香桂の箇所が難しく、早々に断念。
 いろいろ試しているうちに本図の原案(配置は少し違う)が得られたのが去年の8月末。それから2ヶ月間、他の構図を探し続けたものの、結局見つからず。
 11月に入ってからダメ元で推敲したところ2枚減りました。やっぱり推敲は大事です。

★a) の4・6手目および b)の4手目は成不成非限定です。また、b)では72とが不要駒です。ツインの理想には程遠いですが、自分の力ではこれが限界でした。

★タイトルについてです。「虹色」はいいとして、「カノン」は説明が必要でしょう。
 カノン(wiki)によると、「複数の声部が同じ旋律を異なる時点からそれぞれ開始して演奏する様式の曲」とあります。
★クラシックで最も有名なのは、パッヘルベルのカノンでしょう。

★とても美しいメロディですが、冒頭からしばらくの間、異なるパートが少し遅れて同じ旋律を演奏しています。

★しかし、今回のタイトルは、逆行カノンから名付けました。
 バッハの蟹のカノンなどがあります。

★楽譜は1つだけですが、普通に演奏するパートと、楽譜を後ろから前に向かって逆方向に演奏するパートがあります。
 それぞれのパートを同時に演奏すると、何とも不思議な響きです。
 この曲になぞらえて「虹色カノン」と名付けてみました。狙いはまずまず伝わったようで、タイトルもなかなか好評でした。
★余談ながら、詰将棋界で「蟹のカノン」と言えば、小湊奈美子氏の回文詰作品集でしょう。こちらからどうぞ。

山下誠
これは素晴らしい組曲。7種の手で対照的な響きのある手順を表現。

くじら
攻め方が逆になるわけですか!なるほど!

NZ
玉の位置で順番がガラリと変わるのが面白かったです。

占魚亭
攻方着手の反転。見事なツインですね!

高縄山ろく
ツインを組み立てる人は偉い。

大瀬戸
組み合わせ多く考えさせられた

林石
片方の手順の巻き戻しがもう一方に対応しているようで面白いです。

みつひさ
これは面白い! 回文みたいなツイン。条件が王移動だけというのが素敵。

おかもと
対虹。

馬屋原剛
攻める順番が逆になるのが面白い

相馬慎一
玉位置だけで攻方着手が逆順になるロジックが面白い! 玉方の応手飛角金が2解で異なるのもgood

シナトラ
7色を逆順で着手するという構成を王位置の違いだけで表現しており、とても興味深いツイン作品。aとbが回文になっていれば最高だった。

嵐田保夫
趣向上やむを得ないかも知れないが、凝った割りに手順はいたって平凡。

竹中健一
7種駒の着手でセットになっているのは上手いと思うが、手順的にはなんとも評価しがたい。
裏短コンならではの趣向的な要素は評価されるのかな。。。

野々村禎彦
作意ツインはユニークだが、代表的な筋ふたつを逆王手を利用して切り分けただけとも言う。
タイトルはダブル七色を意味しているのに、図面は余詰の関係で妥協しているのも印象は良くない。
★ここも少し残念だったところ。62と・72とのどちらかを金にできれば、使用駒が双玉七対子になり、タイトルがさらに相応しくなります。
 しかし、a)の初手66桂の紛れがかなり強力。色々な置き方を試しましたがどうしても余詰が消えませんでした。

soga
雨(う)乞い、虹待つ。
★b)「詰ましに行こう」で合ってます?

★作者予想ですが、そもそもツイン作品を発表したことのある作家がほっとぐらいしかいません。

あたまかな
見た目はあー‼自陣と金もダブルやん。
手順はホホーウ!どちらも7色で拘りが流石。
作者予想はルモ氏 外す人はいないだろう。
★外したのはあたまかなさんだけです……。

ルモ
香金桂飛歩角銀の七色着手が自玉の位置を入れ替えると逆順になるという、理解不能な凄い作品
作者予想:ほっと氏

園川
七色の駒が奏でるのは逆行カノン。ほっとさん作と予想。

有吉弘敏
タイトルが無ければ誤解していた。ほっと氏と予想。
ただ最初は、「虹色のカノン」(おかわりシスターズ)かとタイトルの解釈を誤解しかけた。。。
★タイトルを決めた後に、この曲があることを知りました。1985年の曲ですか。

太刀岡甫
候補手が3つあるのに、玉位置だけで1つに絞れるのが面白い。ツインの価値については勉強中ですが、手順七色は素人にも楽しめる嬉しい作り。
作者はほっとさん。

三輪勝昭
1図で2作になるのは良いけど、2題解を求めるのはどうかと思う。
まあ、それはどちらも解いてもらう作品なんで良いとして、僕にはこの作品どちらも同じ事をしていて手順前後の余詰の消し方が違うだけとしか見えないのだけど。
片方は別の詰まし方でないと面白くない。
そこで2題解なので点数を半分に割りました。
作者予想=ほっと作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★手順前後を消すのが難しいのです。特に、a)で順序を決めている論理が b)では使えない、逆も然り、という点が難しい。

奥鳥羽生
一周回って元の位置。創るのは難しそう。(ホットさん)

イキロン
ツインで逆順着手というのは面白い。ただ、「かえるのうたが」などと比較した際、双玉利用での限定など、作りはやや安易に感じてしまいました。
作者予想:ほっと

絶対優勝するマン
aとbで着手が逆になる。詰将棋原理主義者の自分には刺さらなかったけど、チェスプロブレム民にはウケそう。作者予想はほっとさん。

梶谷和宏
玉位置を換えただけで攻め方の着手が逆になるというのは凄い。タイトルから作者はルモさんかな?とも思いましたが、この発想はほっとさん!

まつきち
bが先に解けました。手順前後のアヤはaが勝る印象ですが、攻め方玉位置だけでうまく成立したもの。
着手が7種の駒というのがタイトルの意味?また攻め方の手順が逆順になっているのも好印象。
これはほっとさん?

青木裕一
「よくぞ実現した!」という感想しか出てきません。
自分だけツインだと微妙なので投稿募集時にツインを促したが目論見が外れた、という予想です。
★予想12名中11名が的中。今回の裏短コンで最多的中でした。ツインを手掛けている作者は、と考えれば自明でしょうか。

★最後に、似たようなことを実現している作品を紹介します。
■須藤大輔氏作 「シルバークロス」 詰パラ2017.1
ura4_19_Canon_Hosoku1.png
84、64歩、87、65、53、同、同引成、同、66、同、58、同成、55、同、43銀不成まで15手。
★1~14手目で、攻方は飛~歩の順列着手、玉方は歩~飛の順列着手という作。7・8手目が銀の着手で、ここで交わるので「シルバークロス」。最終手が銀なのもテーマと合致しています。



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  1. 2019/01/11(金) 23:00:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:1

第ч回裏短コン「Double Schiffmann」

★あと2作。


2位
「Double Schiffmann」
相馬慎一
ura4_18_Schiffmann.png
45飛、48金合、94馬、76香打、67桂、79香成、75桂まで7手。

点数012345678910
人数000100333710

正解28 誤解0 無解2 評価無効1
得点2.842
人気投票 1位:9票 2位:6票 3位:5票
ベストタイトル投票:1票

★看寿賞作家の相馬さん。どんな手順が見られるでしょうか。
★初手47桂や67桂は79香成と取られて手が続きません。まずは45飛と回ってみます。ここで応手がややこしい。
 48歩合は、47桂、79香成、94馬まで。もしくは94馬を先にして76合、47桂でも詰みです。
 そこで59に利かせて48に金か銀を合駒します。48銀合は同馬、同桂成、38銀まで。したがって2手目は48金合と決まります。
★3手目に67桂では79香成で逃れ、また47桂でも79香成、94馬、58歩合で逃れています。そこで、3手目は先に94馬とします。
 対しては79に利かせる76香打が最善。
★この局面がポイントで、47桂では59金打、同飛、同金で逃れ。
 67桂とこちら側に跳ねるのが作意。79香成に75桂と連続で跳ねつつ香の利きを遮る手がピッタリで詰みです。

★さて、タイトルにある“Schiffmann”(シフマン)とは何か? まずはこちらを参照してください。


■上田吉一氏作 2006.3
 第3回詰将棋解答選手権 初級戦 7

ura4_18_Schiffmann_Hosoku1.png
55馬、66香合、77桂、69香成、65桂まで5手。
★シフマンを5手で、最小限の駒数で表現しています。
 なお、詰将棋解答選手権実行委員会(編)「詰将棋解答選手権2004-2008」(2008発行)に収録されていますが、出題されたのは2006.3です。

★さて、相馬さん作では、5手目に67桂と跳ねた手に対して79香成、で76香が動きます。一方、47桂と跳ねた場合は59金打、同飛、同金、で48金が動いて逃れ。つまり、作意と紛れで二つのシフマンが表現されているわけです。これが「Double Schiffmann」の意図ですね。

作者
47桂67桂両方に備える2つの限定合が主眼。プロブレムらしい雰囲気は出てると思う。
★マニアックな狙いでしたが、解答者にはしっかり伝わっており、高得点でした。特に、10点を付けた解答者が最多。強い印象を残したことがわかります。

竹中健一
今回のNO.1だと思った作品。最初から最後まで引き締まった好作!
小学校なら半期賞取れるのでは?と思いました。

みつひさ
難解。47桂の変化に備えての金合は見え辛く、本譜は桂の2段跳ね。非常に密度の濃い手順。

山下誠
お互いの桂と香が派手に動いて、期待通りの詰め上がり。

おかもと
二跳。

野々村禎彦
45飛に香歩合は47桂、銀合は同馬なので金合だが、取って54香の筋が通ると詰まず、94馬で74香の筋を止めに行く。香打合で拒否するが67桂でタイトルの瞬間を経て、75桂で香筋を止めれば詰んでいる。チェスプロブレム由来の高度な構想を堪能したが、構図は固定されており華はない。

占魚亭
上田吉一氏作(解答選手権の5手詰だったかな?)を思い出しました。

馬屋原剛
金合された後の94馬がなかなか見えずに悩んだ。後半5手はいつかの解答選手権の5手詰を思い出した。(2006年上田氏作)
★類似性を指摘されてなお、この高評価。

嵐田保夫
出だしはあたりきたりだが、桂のソッポへの二段跳ねを実現させた構想は見事。

まつきち
2手目の金合が好防。他合では47桂がある!
タイトルは残念ながら意味がわからなかった。

大瀬戸
繊細さを感じる

soga
どちらに跳ねても合駒が生き返る

園川
ダブルの意味は作意の79香成に加えて5手目47桂の紛れでも合駒の金が動くということ?

くじら
2手目金合限定になってるんですね!変化と作意で跳ね違えるのもいい。

高縄山ろく
技能が半端ない。参った見事。

NZ
飛び駒の利きを止めたり通したりする楽しい手順でした。個人的にはこの作品が1位でした。

★作者予想です。

有吉弘敏
今回の白眉。2手目他合の変化が、3手目47桂と作意と逆に跳ね、
飛の効きを遮りながら早く詰むのもうまい。昨年と同テーマで園川氏と予想。

あたまかな
見た目はからくりありありぽい。
手順は飛び道具の万華鏡やー。
作者予想は馬屋原氏

三輪勝昭
scissorsと優勝争い。
馬単はどちらが頭か難しいが、馬連で堅い。
2手目の合駒は歩香合が作意が詰まず47桂しか詰まないなら2点足しも良い。
銀合は単純なんで変別でも構わないけど、合駒によっては桂の跳ね違いで詰むならプラス2点の価値があるとこで惜しい。
作者予想d=絶対優勝するマン作。ペンネームがネタでなくマジならこの作しかないでしょう。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)

青木裕一
「Schiffmann」と言われて理解できる人が何人いるのやら。
ただ、この意味を知らなくても作品の凄さは理解できる。
タイトルと内容からして作者は相馬さん。

太刀岡甫
桂の跳ね出しが実に美しい。合駒の変化も落ち着いた配置もよく推敲されている。この筋はシフマンと言うのですか。勉強になります。
作者は相馬慎一さん。

絶対優勝するマン
上田吉一作の発展。5手目47桂だと48金合が、67桂だと76香合が動けるようになるわけか。タイトルの英語を調べて狙いは分かった気がするけど、チェスプロブレムに興味ないから刺さらず。
作者予想は相馬(慎)さん。

シナトラ
上田氏作のシフマン5手を知っていても感動。洗練された初形と、最終手まで緩まない手順には驚嘆するのみ。相馬氏実力発揮の秀作。
作者予想:相馬さん

奥鳥羽生
派手さはないが、玄人好みの主題。(相馬さん)

ルモ
優勝候補!!!手順も割り切りも凄い!嵌っても嵌っても楽しい、感動です
作者予想:相馬慎一氏

イキロン
これ、シフマンというのですね。桂の左右跳ねに対応させてダブルにしたのがエレガントだと思いました。面白いし、首位に推します。
作者予想:相馬慎一

★11名中7名が的中。バレバレだったようです。

梶谷和宏
2種の限定合駒もすごいが、この桂の2段跳ねが、よくぞこうも美しく決まったもの。優勝候補ですね。相馬さんかな。

梶谷和宏(12月になってから作者予想変更)
「Double Schiffmann」の作者予想を相馬さんとしましたが、園川さんに変更させてください。
今日(12/4)、詰パラ短コン32番を解いたら「どこかで見たなあ」と感じました。
たぶん作者は表短コンと裏短コンペアでつくったのでしょう。
★ありゃりゃ、最初の予想で合ってたのに。ちなみに短コン32番が本作と似ているのは単なる偶然でしょうね。

★最後に。有吉さんの短評にもありましたが、シフマンを実現した作は、前回の第ϻ回裏短コンでも存在しました。
 第ϻ回裏短コン「偽りの鏡」 園川 作
★上谷氏作も参考作品として紹介しています。こちらも要チェック!



  1. 2019/01/10(木) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:0

第ч回裏短コン「エデンの園配置」

★いよいよ今回の裏短コンにおける最大の問題作?です。


19位
「エデンの園配置」
soga
ura4_17_ed-en.png
18角、17玉、26銀打、同成香、同銀、16玉、17香まで7手。

点数012345678910
人数44433240200

正解27 誤解1 無解2 評価無効1
得点2.130
人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:1票

★独創的な狙いの作を発表しているsogaさん。今回もまた前衛的な作です。
★初形は「ed」。盤面枚数は多いですが、先手玉に王手がかかっているので初手は18角しかありません。
 これに対して38玉なら、47銀、48玉、88龍とします。このとき後手の持駒は「桂3歩17」で、78に合駒ができないため、57玉、58龍まで。7手駒余りで詰んでいます。
★したがって2手目は17玉とします。以下は26銀打から成香を取り、17香と打てば詰み。7手で攻方の駒取り2回は理論上最多です。
★ここで詰上がりをよく見てみると、
ura4_17_ed-en_Hosoku1.png
★はい、「en」と読めますね。初形と詰上がりを繋げて読むと「eden」、エデンというわけです。アルファベット2文字の立体曲詰は前例がないはずです。

作者
タイトルのとおり、”ed”→”en”で合わせて”eden” になる立体曲詰です。
 ・残念ながら、nの文字が少し崩れています。
 ・eの存在意義がほとんどありません。
 (※2手目38玉の変化を47銀、48玉、88龍以下で詰ますため、花駒を含めれば必要駒。
  ・・・なのだが、そもそも変化処理の仕方を変えれば良い)
★しかし、本作の狙いはこれだけではありません。

作者
(続き)ある種の手番問題です。「エデンの園配置」で検索すると、同名のウィキペディアの記事が出てきます。
エデンの園配置
「エデンの園配置[中略]とは、セル・オートマトンにおいて他のいかなる配置からも到達できない配置を指す。」
★セル・オートマトンとは何か、というと、ある一定の規則に従って、セルの状態が変化していくモデルであり、代表的なものとしてライフゲームがあります。
 ライフゲームについては、次の動画を見ていただければ。ちなみに1~9まであります。
 ・ニコニコ動画 ライフゲームの世界【複雑系】

作者
(続き)「以前の状態が存在しない、つまり最初からそのように配置しない限り出現しないということから、聖書のエデンの園にちなんで命名された」
本作の初形は、18成銀周辺の配置により、(手順の合法性を前提とした上で)「他のいかなる配置からも到達できない配置」になっています。したがって、「エデンの園配置」と自称しても間違いではないと判断しました。(※もちろん不可能局面と呼ぶのが妥当です)
タイトルについては、直球のネーミングを使っても、おそらく素通りされるので、味消しにはならないはずと考え、そのまま使うことにしました。
そんな感じのネタ作です。

★これ以上逆算できない不可能局面、というのがもう一つの狙いでした。
★ネタ作にしてはなかなか凝った内容です。「エデンの園配置」という用語を初めて知った方も多かったのではないでしょうか。

馬屋原剛
噂の不可能局面。もしかすると立体曲詰なのか。謎多き作品

山下誠
立体曲詰「eden」は初めて見る趣向。評価に苦しむ。

園川
左側の配置が・・・。立体曲詰?

竹中健一
配置のほとんどが合駒制限用の駒というのがなんだか…
というか、これは18成銀はどこから来たの?問題か…

くじら
初形曲詰かな?手順ももう少し面白ければ!

まつきち
立体曲詰eden?残念ながら「e」の配置の意味が理解できなかった。
★一応合駒制限も兼ねていますが、どうやら受け入れられていないようで。

大瀬戸
読みづらかった

高縄山ろく
通は「パラダイス」と読む。

NZ
玉方の持駒を把握してなかったので、変化を詰ますのに時間がかかりました

占魚亭
いやー、これはアイデア賞ものかなぁ(笑)。

みつひさ
やられた! これで無駄駒無しなのか・・・・・

梶谷和宏
うわあ!ここまでやりますか。2手目38玉の変化に頭が錯乱し、盤に並べたらようやく先に飛車で王手してはいけないことに気づきました。

有吉弘敏
主旨は理解しましたが手順が・・。

野々村禎彦
「eden」の立体曲詰とは言っても手順が手順で、左辺の「e」は2手目変化の合駒を売り切るためだけの配置では…
ネタとして面白がった上で最低点を付けるのが正しい敬意の表し方だと思う。

おかもと
楽園。

奥鳥羽生
合法局面でないことだけはわかるが、全問解くより時間をかけて考えたが意図が分からない高尚な難解作。
★意図を汲み取れず、困惑した解答者が多かったようです。

★さて作者予想です。

太刀岡甫
少々強引だが、2文字立体曲詰が7手でできるのは驚きである。必要な駒数ぴったりで字形も美しい。エデンの園は不可能配置。深い。
作者は青木裕一さん。

あたまかな
見た目はそれしかないが嫌いではない。
手順は関係ない。
作者予想はくじら氏

ルモ
立体曲詰!作意は簡単でしたが駒の配置の意味付けがとても難しい意欲作
作者予想:奥鳥羽生氏

シナトラ
2文字の立体曲詰は史上初だろうか?発想に一本!
作者予想:あたまかなさん

三輪勝昭
最下位予想です。立体曲詰なんでしょうか。これだけ手順が詰将棋になってないと0点が3名くらいいそう。
作者予想c=あたまかな作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★4名でした……。

青木裕一
「e」の駒は一応変化で役に立っている?
おかもとさん予想。

イキロン
ed→enの立体曲詰に、不可能局面(禁断の果実のイメージ?)という発想は素晴らしい!よく調べてはいませんが、左側の配置が必要駒になっているのも細かいところながらちゃんと作ってあるなあという気はします。が、詰将棋としての評価は……(笑)
作者予想:おかもと

絶対優勝するマン
ednと見せかけてend狙い(順位が)と推察しました。詰将棋は作り物だからこの初形はありだと思うけど…。作者予想はおかもとさん。
★順位は当たりましたが。
★作者当てで的中者なしは意外な結果でした。情報工学系の用語であることがわかれば、この作者しかいないはずなのですが。

soga
(めっちゃ呆れられてそう)
★順位に関しては想定内な結果でしょうか。

★なお、不可能局面や手番をテーマにしたものについては、第ϻ回裏短コンでも作品がありました。
 第ϻ回裏短コン「?手詰」
 伝統ルールの価値観で評価すると、この手の作はどうも評価が低くなってしまいます。

★最後に宣伝です。詰パラで2月号・5月号・8月号・11月号に掲載されている「将棋パズル雑談」では、不可能局面についても扱っています。こちらも是非確認を!



  1. 2019/01/09(水) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

第ч回裏短コン「車飛蝗擬」

★残り4作ですが、いずれもタイトルの意味を説明するのに手間がかかりそうです。


13位
車飛蝗擬クルマバッタモドキ
園川
ura4_16_KurumaBattaModoki.png
76飛、56飛合、同飛、47玉、46飛、同玉、45飛まで7手。

点数012345678910
人数11083352122

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.424
人気投票 1位:1票 2位:1票 3位:-
ベストタイトル投票:なし

★密かに裏短コン皆勤の園川さん登場。
★初手は76飛の一手。56に捨合をしますが、歩・香ができず、桂合は同飛~59桂、角金銀合は同飛~取った駒を58に打って詰み。あっさりと飛合に決まります。
★これに対しても同飛、47玉。ここで46飛と捨ててから45飛と打てば詰みです。
★不思議な雰囲気の作ですが、作者の狙いは?

作者
初形と詰上がりを比べると75の飛車が55の香を飛び越えて移動したように見えるというネタです。
当初は香車版を投稿するつもりだったのですが、派手さを求めて締め切り直前に作り直すことになってしまいました。

★飛車がジャンプして45に移動できれば1手詰です。もちろんそれは反則ですが。
★そして、タイトルについても説明しなければなりません。
★まず、読み方は上にも示したとおり「クルマバッタモドキ」です。これは何かというと、バッタの一種で、クルマバッタによく似ていますが、やや小型で体色は褐色です。
 ・クルマバッタ(Wikipedia)
 ・クルマバッタモドキ(Wikipedia)

★そしてもう一つ、チェスプロブレムで、「グラスホッパー」(Grasshopper=バッタ)というフェアリー駒があります。動きは下記のとおり。駒を一つ飛び越えて次のマス目に停止します。
ura4_16_KurumaBattaModoki_Hosoku1.png

★これらを踏まえて、「車飛蝗擬」は、次の図のような意味でした。
ura4_16_KurumaBattaModoki_Hosoku2.png
★いやー凝ったタイトルですねえ。
★誰も理解できないのでは? と思いきや、しっかり意図を汲み取った解答者が数名。

soga
初手45G(※グラスホッパーだと王手ではない)

NZ
飛車が香車を飛び越えて45に移動、これに気づいてタイトルの意味がやっと分かりました

山下誠
飛車がバッタのように香車を飛び越える詰め上がり。

おかもと
偽砲。
★砲(パオ)ではないですね。

占魚亭
飛車がLocustの動きに(なったように見える)! 傑作!!
★Locust(蝗)もちょっと違うんですよね。

梶谷和宏
なるほど、75の飛を持ち駒にすれば一手詰めというわけですね。

奥鳥羽生
目を離した隙に盤上の駒を駒台に持ってくる大昔の真剣師のイカサマ。

★しかし、タイトルが凝りすぎだったためか、残念ながら狙いも含めて理解できなかった解答者も多かったようです。

有吉弘敏
クルマバッタモドキ?

竹中健一
タイトルの意味が分からない…。合駒制限の配置も苦しい…

高縄山ろく
読めないけれど手は読める。

くじら
飛車限定合とはびっくりですねー

野々村禎彦
飛捨合が入るとは言っても、捨合しなければ逃げ場はなく、香4枚配置で辛うじて限定では…

馬屋原剛
ちょっと単調

シナトラ
これは凡庸な詰手順。7手詰で合駒を取る順では厳しいでしょう。

嵐田保夫
香車は五枚無い。

まつきち
香が品切れのため飛車合が最善。5手目45飛の紛れも良いスパイス。

林石
5手目45飛は罠ですね。
★46銀成!と逃げ道を空けて逃れです。

大瀬戸
もう一度横から打ちたくなる衝動

みつひさ
美しい。本当に美しい。

★解いたときの印象は十人十色ですね。
★さて作者予想です。

絶対優勝するマン
初形と詰上りを見比べると飛車が香を飛び越えたかのよう。香合を品切れにせずに実現すれば面白くなりそう。作者予想はシナトラさん。

三輪勝昭
この狙いで可能な合駒は何を合駒しても作意に同じ詰みがあるのはダメ。
作品の狙いとなる部分なんで、飛合だけ違う詰まし方になるようにしないと、と思い厳しい評価にしました。
作者予想c=ルモ作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★作者の狙いは全然違うところにありました。

ルモ
逆さの飛車?攻めと守りの飛車が入れ替わる?軽くて好みの作品でした
作者予想:馬屋原剛氏

あたまかな
見た目は香4枚配置で香合封じと予測可。
手順は収束が綺麗。
タイトルはクルマバッタモドキ?
作者予想はほっと氏

イキロン
飛車が香車を飛び越えた!タイトルの付け方は好きですが、虫なのでやっぱり嫌いです(笑)
作者予想:青木裕一

青木裕一
普通の捨合ですね。
フェアリー駒のLocustと言えないこともないけど、ちょっと無理があります。
作者フェアリストっぽいし、sogaさんかなあ?

太刀岡甫
よく見かける虫である。何合しても7手で詰むが、5手目に打てるかどうかで合駒が決まる。手数的に差別化できない香と歩は打てないが、他の駒を制限していないのは偉い。5手目45飛に対する移動中合の逃れが狙いを際だたせている。
作者は園川さん。
★作者予想は7名参加で、全員が別々の作者を挙げましたが、太刀岡さんが唯一的中!

★最後に、作者が用意していたという香車版を紹介します。

■園川さん作 twitterより
ura4_16_KurumaBattaModoki_Hosoku3.png
48銀、36香合、同香、同玉、37銀、35玉、36香まで7手。
★38香が37銀を飛び越えて1手詰! 手順の奇妙さではこちらの方が上かもしれません。



  1. 2019/01/08(火) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:4

第ч回裏短コン「〇〇手筋」

★昨年に引き続き、詰パラのちえのわ雑文集に第ч回裏短コンのことを書く予定です。


10位
「〇〇手筋」
青木裕一
ura4_15_ThemeOfX.png
35飛、36桂合、38歩、47玉、48歩、同桂成、37飛まで7手。

点数012345678910
人数00232552423

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.558
人気投票 1位:- 2位:- 3位:1票
ベストタイトル投票:なし

★裏短コン皆勤の青木さん登場。
★7手で持駒歩2枚ということは、5手目までで2枚とも使い切っている必要があります。
 早く消化しようと初手38歩は、47玉、45飛、46歩合でどうしても打歩詰が解消できません。
★したがって初手は35飛。これに対して47玉なら45飛として、
  ・37玉は48金まで。
  ・46桂香歩合は48歩、37玉、35飛まで。
  ・46飛金銀合は同飛以下。
 でいずれも詰みです。
★一見どう受けても駒が余るようですが、36桂合!が妙防。これを同飛と取ってしまうと47玉で、46飛には同桂と取られて詰みません。
★しかしここで38歩と打てば、同馬には36飛~38金で詰み。38歩には47玉と逃げますが、36桂を発生させたことにより48歩と打てるようになっています。48歩、同桂成に37飛までで詰みとなりました。
★中合(捨合)を動かす、という7手では定番となった筋ですが、36桂合は珍しい意味付けです。

作者
定義の取り方によって、森田手筋や高木手筋に入ったり入らなかったりする作。
創作当初は高木手筋と考えてましたが、現在はどちらでもないと考えてます。

★森田手筋は、単に「取歩駒を合駒で発生させる手筋」と理解している人も多いですが、本来は「取歩駒が合駒で発生した後、合駒のピンを外す」という手順になっているものです。
 くわしくはこちらを。
★高木手筋の定義は難しいのですが、大雑把に言えば「大駒による王手のラインが2つあり、2つめのラインで合駒をするのではなく、1つめのラインで中合(捨合)して大駒を近づけておく合駒」のことです。
 くわしくはこちらを。
★これを踏まえると、高木手筋っぽいですが、明確な分類はしづらい感じです。
★順位こそ10位でしたが、なかなか好評でした。

soga
も・・・高木手筋でしょうか。おそらく最短ですよね。

みつひさ
7手で(真?)森田手筋。中合の出し方が面白い。
★真・森田手筋はちょっと違いますね。

山下誠
森田手筋の端的な表現が好ましい。

くじら
森田手筋ではないですよね?何手筋かなあ?

竹中健一
これは○○手筋なのかな…

園川
○○は何だろう?
★解答者も断定しづらかったようで、タイトルの〇〇を埋めたコメントは1/3くらいでした。〇〇=森田、と考えた方が多かったですが。壊れるほど合しても(以下略)

高縄山ろく
持駒とタイトルがチョー潔い。

馬屋原剛
2手目の桂合がココセのようで面白い

不透明人間
角を品切れにした作り方はどうか。
★角を品切れにしないと、2手目47玉、45飛に46角合で困ります。

おかもと
取歩。

嵐田保夫
二手目4七玉が成立しないのは玉方としては辛い。

大瀬戸
手数が分からなければ一層てこずるところだった

NZ
桂馬の特徴を活かした上手い手順ですね

占魚亭
折り目正しい感じ。

シナトラ
狙いが伝わりやすく、好作です。

梶谷和宏
妙に詰ましにくかった。何故33歩が配置されているかを先に考えなければいけなかったですね。

野々村禎彦
初手35飛は47玉で打歩詰なので先に38歩で馬を質駒化、しかし47玉だと…に嵌った末に、35飛、47玉には45飛と寄り、48歩、37玉、35飛を防ぐ46銀合も同飛で同手数駒余りと気付く。
そこで35飛には36への捨合だが、桂が最善なので今度は47玉でも打歩詰にはならないではないか!森田手筋を最短7手で、しかも歩取駒を捨合で入れ、種駒は動かさずに捨合を動かす形にするとは!ここまでの内容を11枚で実現したのは驚異的。一見地味だが小学校なら半期賞は確実、それ以上?ちなみに自力で解いてからiPad柿木にかけると見事に誤解しました(Windows版は正解ですが)。
★これをこのまま解説に使ってしまえばよかった。
 それはともかく、柿木は短編でもたまに変な解答をしてきますね。

★作者予想です。

ルモ
打歩の罠からなかなか抜け出せず、タイトルをヒントにすれば良かったと悔やむのは解けた後
作者予想:絶対優勝するマン氏

あたまかな
見た目は関係ない手筋のようだ。
手順は合駒を動かす手筋のようだ。
作者予想はsoga氏

絶対優勝するマン
取歩駒を捨合で発生させる。17馬が残ってつらたん(´・ω・`) 作者予想はsogaさん。

イキロン
純粋森田手筋の最短表現ですが、詰上がりで馬が遊ぶのは気になります。
作者予想:soga
★仕方ないとは言え、やはり気になりますか。

太刀岡甫
流行が落ち着いてきた森田手筋。取歩駒が中合なのは良く、46合との比較も面白い。短編での歩打はロスだが、構造的に仕方のないところ。
作者はsogaさん。
★sogaさんが多かったのは、昨年の裏短コン発表作からでしょうか。

まつきち
2手目の変化処理を手数内に収めるのに苦労したと思うのですが、どうだったのでしょうか。
これは相馬さん?

三輪勝昭
持駒 歩2枚で7手詰を創れるとは。
好みじゃないんで低い点を付けたけど面白い作品。
作者予想b=相馬慎一作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)

有吉弘敏
簡素な初形での表現で、創作の難度は高い。相馬氏と予想。
★相馬さんが多かったのは、昨年の裏短コン発表作のタイトルとの類似性があったからでしょうか。

奥鳥羽生
構想を実現するための高度な作図技術を感じる。(青木さん・相馬さん)
★奥鳥羽生さんが半的中。その他8名の的中者はなし。名前が挙がらなかったのはちょっと不思議です。

★最後に、短手数で変わった合駒を出す作品を紹介します。

■相馬慎一氏作 詰パラ1992.2
 現代詰将棋短編名作選 第177番

ura4_15_ThemeOfX_Hosoku1.png
37角、26角合、46角、14玉、15歩、同角、25銀まで7手。
★初手いきなり35角は14玉で逃れ。初手37角とすると、何と26角合が最善(26他合は同飛以下)。それから46角と行けば15歩が打てて詰み。駒数も少なく、さすがの仕上がりです。



  1. 2019/01/07(月) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

第ч回裏短コン「scissors」

★お待たせしました、優勝作品の登場です!


優勝
「scissors」
有吉弘敏
ura4_14_scissors.png
87角、63玉、76龍、64玉、54馬、同玉、74龍まで7手。

点数012345678910
人数00000033489

正解28 誤解0 無解2 評価無効1
得点2.858
人気投票 1位:11票 2位:9票 3位:2票
ベストタイトル投票:1票

★詰パラでの出題作がほぼ例外なく高得点の有吉さん登場。
★18馬、36龍のバッテリーが気になりますが、初手いきなり34龍では65玉で全然ダメ。また、初手56龍は18龍、36角、45香合くらいで逃れ。初手に龍を動かすのは詰みません。
★初手は角を打ちますが、87角が意味深な好手。2手目の応手もいろいろありますが、
  ・同龍なら56龍以下。
  ・65歩合なら34龍まで。
  ・76歩合なら同龍、18龍、74龍まで。
 ということで、63玉が最善です。
★ここで、74に利かせる76龍が継続手。18龍なら73龍まで。また62玉なら73桂成以下。64玉が最善です。
★以下は54馬と捨てて74龍で詰み。初形と逆側にバッテリーができて両王手というストーリーでした。

★ちなみに、最初の投稿図はこちらでした。
ura4_14_scissors_Hosoku1.png
98角、74玉、87龍、75玉、65馬、同飛、76龍まで7手。
★6手目同玉、85龍まで、を作意にしたいところですが、85龍のところ84龍以下でも詰んでしまいます。
 そんなわけで6手目同飛が作意になっていますが、バッテリーの組み直しがテーマと考えると、6手目は是非とも同玉にしておきたいところです。
★また、4手目56飛!とされると、どうしても9手駒余りとなってしまいます。有効合とみなすかどうかは微妙なところですが、できればこのような受けは解消しておきたい。
★改善の余地あり、ということで手直しを依頼し、再投稿いただいたのが出題図です。

作者
手順の絶対性や、変化・紛れの設定や全ての駒配置の意味付けなどが明確になると共に、初手の限定打が捨駒にできた事で改善できました。選者の方には深謝しかありません。
85桂配置は83とにするか最後まで迷いましたが、左に追う不利感が多少なりともあればという感覚で本図にしています。
★最初の投稿図と比較すると、指摘した2点が解消されただけでなく、初手・3手目の味も格段に良くなっていることがわかります。
 この形で出題することができて本当に良かったです。優勝おめでとうございます。

まつきち
87角と18馬がハサミの両刃という意味でしょうか。あるいは変化の34龍との二つの両王手も?

野々村禎彦
右バッテリーで仕留めるはずが、左にもバッテリーを後から作りそちらで仕留めるマジック。
さらに右バッテリーの馬を捨ててトドメにする完璧な構成。
しかもこれだけの舞台を12枚で実現。手順にぴったりのタイトルも素晴らしい。
★タイトルは54でクロスする18馬と87角のラインをハサミに見立てたイメージでしょうね。

くじら
バッテリーの入れ替えですか。玉を5筋に配置したのも相まって,左右反転したように見えるのが面白い。

竹中健一
87角と76竜のセット技がうまいですね!

みつひさ
超絶技巧。夢のような手順。

おかもと
鋭鋏。

山下誠
これは凄い手順。大駒を動かす手が全て妙手。

馬屋原剛
限定打から龍を逆サイドに持ってきての両王手とうまくできている(既視感がなくもないが)

嵐田保夫
8七角~7六龍は絶妙の含蓄手順。

soga
逆サイドに出現したバッテリーで決める

大瀬戸
夢のような手順

園川
夢の手順が現実の盤上に出現した。

高縄山ろく
7手の構成として申し分ない。

NZ
87角~76龍がなかなか見えませんでした

占魚亭
バッテリーを組み換え、両王手で仕留める。動けぬ受方竜が泣いている。

★絶賛の嵐でした。
★さて作者予想です。

イキロン
中村雅哉作(確か)と比較したとき、本作は87角の強度が素晴らしいですね。無駄のない美しい作りで、〇〇氏と予想します。
作者予想:絶対優勝するマン
★中村氏作がよくわかっていないのですが、ちょっと違うような。

あたまかな
見た目は綺麗な仕上げの見本。
手順はセンス有るまとめは誉めるしかない。
作者予想は園川氏

青木裕一
限定打、利きを止める限定移動と密度の濃い作品。
作者予想は有吉さんと迷ったけど、園川さん。
★またしても二択を外してしまいました。

奥鳥羽生
右側のバッテリーが知らない間に左側のバッテリーに変わっているという妙。(馬屋原さん・有吉さん)
★複数予想は反則です(笑)。

三輪勝昭
バッテリーの入れ替えが巧妙な変化で創られているのが素晴らしい。
タイトルはピンと来ない。
僕なら組み替えを意味する言葉にするかな。
作者予想a=有吉弘敏作。
順位予想=優勝。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★順位も含めて見事に的中。個人的には、タイトルは説明的なものよりもイメージ・雰囲気を重視したいです。

ルモ
右にバッテリーがあったはずなのに、左から両王手!?凄すぎ!かっこよすぎ!
作者予想:有吉弘敏氏

梶谷和宏
バッテリーを組みなおして、右側からではなく左側から仕留めるのか。これは高度な演出ですね。有吉さんですかね。

絶対優勝するマン
バッテリーを右から左に転換して両王手。初手は龍の利きに限定打。こうであってほしいという手順が見事に実現されている。作者予想は有吉(弘)さん。

太刀岡甫
捨駒として打った角のラインにピタッと着地する龍。馬を能動的に捨てて両王手と濃い内容で、創作難度はかなり高いと思う。
作者は有吉弘敏さん。

シナトラ
右にあるバッテリーが消えて左に。この狙いを7手で表現しようとした意欲と、実現した確かな手腕に賞賛の拍手を!
作者予想:最近絶好調の有吉氏
★奥鳥羽生さんを除くと9名中6名的中。わかるものなんですね。

★最後に、作者が似ていることを気にしていた作を紹介します。

■武島広秋氏作 詰パラ2017.7
ura4_14_scissors_Hosoku2.png
14馬、38玉、25龍、37玉、47角成、同玉、28龍まで7手。
★180°回転させればかなり似ていますが、こちらは最終手が開き王手となっており、そのため初手が捨駒にできません。
 一方、「scissors」は最終手が両王手のため、初手が龍の利きへの捨駒にすることができています。
 そういった観点から比較してみるのも面白いと思います。



  1. 2019/01/06(日) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:5

第ч回裏短コン「インスタント稲妻」

★正月気分が抜け切らないのは困ったもの。


5位
「インスタント稲妻」
太刀岡甫
ura4_13_Lightning.png
55角、同桂、67飛、同桂不成、59馬、同桂成、46龍まで7手。

点数012345678910
人数000031311811

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.669
人気投票 1位:2票 2位:2票 3位:1票
ベストタイトル投票:2票

★詰パラの中学校担当、太刀岡さん登場。
★初手67飛は36玉で、66角が邪魔になっていて詰みません。そこで初手は55角。
 これに対して36玉なら85馬、76歩合、63馬まで。また2手目46歩合も同角~35とで詰みます。2手目は同桂と決まります。
★続いて67飛。36玉なら85馬~63馬で駒が余ります。また同桂成や47歩合は59馬まで。ここは59に利かせて同桂不成が最善。
 これに対しても構わず59馬とすれば、同桂成、46龍で詰みです。
★終わってみれば、大駒3枚が消えて46龍まで。そして、玉方桂の3段跳ね! タイトルどおりですね。

作者
勝つ気はありません。お笑い枠です。
★あれれ?

くじら
3連続捨ては気持ちいい。稲妻が一瞬にして通り過ぎていきました。

竹中健一
3連続のジャンプはまさに稲妻のようではありますね。

NZ
63の桂馬があっという間に59まで! 軌道もまさしく稲妻です

まつきち
これは楽しい桂の三段跳び。

大瀬戸
絡まった糸がほどけるような感触

有吉弘敏
順番に障害物を除いていく感覚。

占魚亭
邪魔駒消去と受方桂三段跳ねが連動。佳い。
★1・3・5手目がいずれも邪魔駒消去なのが一貫性があって良いですね。

みつひさ
初手がわかって、ニヤリ。タイトルも秀逸。

野々村禎彦
一目で見える配置とはいえ、玉方桂三段跳を最短手数で割り切った手順は高く評価したい。

おかもと
三躍。

梶谷和宏
7手詰めで桂の3段跳ねですか。よくやるなあ。

山下誠
桂馬の三段跳び。無条件に楽しい作品。

馬屋原剛
素直な手順

シナトラ
最終手に工夫があればなお良かった。

嵐田保夫
三段桂の頑張りも及ばず無念。

soga
受方桂の三段跳ねを最短で理想的に仕上げている。

林石
題名が大ヒントですね。

園川
流れで解けるけど、好みです。

高縄山ろく
岡田可愛のサーブを思い出す。
★「サインはV」で例えられてもわかりませんって。

★作者予想です。

ルモ
桂馬がぴょんぴょん楽しい作品
作者予想:青木裕一氏

あたまかな
見た目は関係ない作品
手順はサラッと巧過ぎる。
作者予想は相馬氏

絶対優勝するマン
単純な邪魔駒消去だけで桂の三段跳ねが実現している不思議。作者予想は馬屋原さん。

奥鳥羽生
桂の三段跳びという構想作であり、桂の三段跳びという趣向作である。(三輪さん)

青木裕一
狙いはひとめ。変化をちゃんと読むと、上手く作られていることが分かります。
作者予想は太刀岡さんと迷ったけど、有吉さん。
★残念、またも二択を外しました。

イキロン
ありがちな感じがしたのですが、実は前例がなかったりするのでしょうか?
作者予想:太刀岡甫
★7手で玉方桂の3段跳ねで、大駒3連捨てになっているのは前例なしのようです。

三輪勝昭
3連続大駒捨て+桂三段跳ねは爽快。催しものには良い作品。
作品にピッタリのタイトルだけど、なくても狙いは分かるのでベストタイトルには投票せず。
作者予想b=太刀岡甫作
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★7名中2名が的中。意外と当たるものですね。

★最後に、桂の3段跳ねを実現した作を2作紹介します。

■伊藤看寿作 将棋図巧 第50番
ura4_13_Lightning_Hosoku1.png
45角、同桂、37飛、同桂不成、49角、同桂成、17龍、38玉、37龍まで9手。
★9手で桂の3段跳ねを実現した、なかなか現代的な感覚の作。
 ちなみに作意9手に対して、2手目に同と・36歩合・38玉のいずれの変化もかなり長いです。当時は問題なかったわけですが。

■小林敏樹氏作 詰パラ1990.12
ura4_13_Lightning_Hosoku2.png
45角、同桂、49馬、57桂不成、37歩、49桂成、36歩まで7手。
★7手で桂の3段跳ねですが、4手目が不成移動中合になっていて派手な仕上がりです。



  1. 2019/01/05(土) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

第ч回裏短コン「寄せてはかえす」

★三が日が終わってしまった。


11位
「寄せてはかえす」
ルモ
ura4_12_ComeAndReturn.png
35飛成、53玉、72角成、56と、33龍、同馬、54馬まで7手。

点数012345678910
人数02045274301

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.454
人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:2票

★本ブログにもよくコメントいただいているルモさん登場。
★初手43角成は取ってくれれば詰みますが、45玉と逃げられて詰みません。とすれば初手は35飛成の一手。
 53玉に、32角成は63玉で逃れ。72角成とするのが当然ながら好手で、64玉なら55龍を見ています。
 56とには33龍として、64玉なら73馬がぴったり。作意は33同馬ですが、54馬で詰みとなります。
★実は4手目にちょっと問題がありました。詳しくは後述します。

★さて、本作の狙いとタイトルについてです。「寄せてはかえすもの」と言えば、まずは『波』が浮かびます。
ura4_12_ComeAndReturn_Hosoku1.png
★初形は何となく正弦波のようにも見えます。そして、波は英語で Wave ですが、手順の方では「寄せてはかえす」をWで実現しているのです!
★これも手順をよく観察してみるとわかりますが、初形の33飛と54角が成って戻っています。「行って戻る」のは専門用語でスイッチバックと呼ばれます(成駒になったかどうかは不問)が、タイトルは初形と手順の両方を表しているわけです。なかなか深いですね。

作者
攻め駒2回のスイッチバックと波型の初型が趣向。
1枚は大駒捨てを入れようと思いこの順にしました。
行って戻っての手順を波に見立ててこのタイトルです。
それほど大層な順では無いので名前負けかも。
7手でぎりぎり表現できる趣向として選びました。
不成に出来るとカッコ良かったと思うのは贅沢?
★飛角の不成は打歩を絡めないといけませんが、7手では歩を打つ暇がありません。先手玉の打歩詰絡みでやろうとしても相当難しそうです。

林石
成って帰っての反復が7手という手数にしっくりきます。

園川
飛車と角が成ってスイッチバック。

占魚亭
飛と角のスイッチバック。シンプルながらも上手い。

みつひさ
7手でWスイッチバックだと・・・・・・!?

まつきち
攻め方の飛角が元の場所に成り返る。

soga
大駒が成って戻ってくる(※龍はいなくなる)

大瀬戸
タイトルも相俟っておしゃれ

NZ
寄せてはかえす波のように玉を追い詰める手順ですね

おかもと
二波。

嵐田保夫
龍のダイビング一発。

有吉弘敏
中合の筋を読んでしまったが、作意は素直。

野々村禎彦
自然な手を続ければ詰むので物足りないが、72角成限定は評価ポイント。

梶谷和宏
難しそうな配置だが、手順はいたって正しい詰将棋。

竹中健一
手順は平凡

くじら
4手目54合だとどうなるんですかね?スイッチバックが狙いかな?

馬屋原剛
ダブルスイッチバックだが、4手目54合で変同なのが痛い
★はい、ここが問題。4手目に54桂合または54香合とされると、33龍と行くしかなく、そこで64玉と逃げて73馬まで変化同手数。
 また、4手目に55飛合!とされると、9手駒余りになります。こちらは同香、54合、33龍以下で詰むので無駄合と解釈して良さそうですが、やっぱり気になるところです。

山下誠
最後の2手は期待外れ。
★4手目54桂合、33龍、64玉、73馬までの解答でした。これだと狙いのダブルスイッチバックが出て来ないため、狙いが伝わらなくなってしまいます。こういうことがあるので変同は避けたいのですね。

高縄山ろく
今時は中合を動かさない。
★4手目55桂合の解答でした。かなり悩んだ末に正解扱いにしましたが。

★さて作者予想です。

あたまかな
見た目はアート作品風で美しい。
手順はリズミカル。
作者予想は有吉氏

青木裕一
Wスイッチバック。タイトルがなかったら見逃したかも。
作者予想は太刀岡さん。

太刀岡甫
飛角が裏返って元の位置に戻る。地味ながら角成は限定で、無駄手なく7手ぴったり。易しいため軽く流してしまいそうだが、じっくり鑑賞すべき作。
作者は野々村禎彦さん。

絶対優勝するマン
第一印象は単なる手筋物だったけど、後でスイッチバック2回の狙いに気付いた。ただ初手が弱いか。作者予想はくじらさん。

三輪勝昭
最後の64玉の変化は良いけど、練りが不足している。
作者予想d=くじら作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)

イキロン
ダブルスイッチバックですが、肝心の手順がちょっと面白味にかけるかなあという気がします。
作者予想:ルモ

シナトラ
初形象形とダブルスイッチバックが狙いか。
作者予想:ルモさん
★7名中2名が的中……ですが、ひょっとして作者から聞いてたりします?

★ちなみに、ルモさんはスマホ詰パラの発表作なども含め、タイトルは7文字にしているそうです。このことと、昨年の裏短コンの発表作が象形だったことを思い出せば、作者を当てるのはそれほど難しくなかったのでは?

★最後に、11手でトリプルスイッチバックを行う作を紹介します。

■山田康平氏作 詰パラ2014.12
ura4_12_ComeAndReturn_Hosoku2.png
54馬、33玉、43龍、24玉、15馬、35玉、
36馬、同玉、37馬、同玉、47龍まで11手。

★変化処理も含めて最小限の駒数で実現しているのはさすがです。



  1. 2019/01/04(金) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

第ч回裏短コン「強肉弱食」

★やるべきことがなかなか進みません。


7位
「強肉弱食」
シナトラ
ura4_11_StrongWeak.png

56飛、同玉、57香、65玉、66飛、同玉、67香まで7手。

点数012345678910
人数00114524524

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.621
人気投票 1位:1票 2位:1票 3位:3票
ベストタイトル投票:2票

★高校生作家、シナトラさん登場。スマホ詰パラでは24作を発表しています(2019/1/3現在)。本名名義では詰パラ本誌にも登場しており、今後の活躍が期待されます。

★さて、7手詰で持駒が4枚ならば全着手が駒打ちです。しかし初手56香では44玉で、35からの脱出が防げません。
 そもそも香から先に使うのでは当たり前すぎて詰将棋にならないし、タイトルから考えれば飛車から使うのは明らかなわけですが。
★というわけで作意は56飛。44玉なら54飛打、35玉、24馬で詰み。また64玉なら63飛以下、65玉なら66飛打以下です。
 同玉の一手に、57香と打ちます。65玉と逃げますが、ここで66香では74玉で逃げられます。再び66飛と飛車から使うのが当然ながら好手で、74玉なら63飛成まで。同玉に67香と打てば詰め上がります。

作者
「エセ飛先飛香ダブル」とでもいうべき作品。先に飛車を打つ意味付けを、共に飛車の横効きに求めたのは安直というべきか。
見え見えなのは仕方のないところだと思っています。

★7手では前例はないはずです。
★タイトルについてのコメントはありませんでしたが、
 普通の四字熟語は「弱肉強食」=弱いものがエサとなり、強いものが生き残る
 それに対し、「強肉弱食」=強いもの(飛)がエサとなり、弱いもの(香)が生き残る
 ということで、なかなか手順に相応しいタイトルとなっています。

★ちなみに元ネタはこちらでしょうか。

■三輪勝昭氏作 詰パラ1979.2
 作品集「幻の城」第1番

ura4_11_StrongWeak_Hosoku1.png
24飛、同玉、25香まで3手。

高縄山ろく
舞台と演題で全てわかる。

NZ
弱い駒から打つとかわされて詰まないから強い駒から捨てる、結果生き残るのは弱い駒、ということですか

園川
飛車2枚をエサにして香車2枚で捕まえる。

奥鳥羽生
飛を捨て香を打つ(いわゆる飛先飛香ではない)ことを表現したということで、一つの構想作。

大瀬戸
槍の威力を発揮

占魚亭
うお、連続飛先飛香!

まつきち
打歩に関係のない飛先飛香を2セット。ただしあまり不利感はない。

soga
楽しい手順と、よく考えたら高度なテーマ

林石
先に香を打ってみて配置に納得します。
★紛れも含めて鑑賞してみると、余詰対策がなかなか大変なことがわかります。

有吉弘敏
わかりやすいが意志を感じる。

竹中健一
飛が嫌いなの?簡単に捨てちゃうなんてもったいないw

くじら
これはいいですねー優勝ですか

みつひさ
感動した。大袈裟でなく、将棋をやっていて良かったと思った。

野々村禎彦
飛を捨てて香で留める、角筋ピンを生かした手順の繰り返し。変化が素直なので驚きはない。

おかもと
対対。

山下誠
打歩詰に無関係な飛先飛香2回は珍しい?

馬屋原剛
2回とも変化に備えて飛を先に捨てる。発想が面白い。

嵐田保夫
配置の苦心が偲ばれる。
★配置は平行移動したりすればもう少し減らせそうですが、そのような技術は作っていれば身についていくでしょう。
 何より、やりたいことをやる、これが一番です。

★さて作者予想です。

あたまかな
見た目は都玉で良い感じ。
手順はタイトルと合わせ「なるほど」だが納得はするが驚きはしない感じ。
作者予想は三輪氏

絶対優勝するマン
疑似飛先飛香を3手詰で行った三輪勝昭作や青木裕一作を思い出すけど、2回となると相当難しいのか配置に苦心の跡が…。作者予想は青木さん。
★青木さんは昨年の解答選手権の初級戦で出していました。
 →第15回 詰将棋解答選手権初級戦 出題作品 ④番ですね。

三輪勝昭
飛短打、香打の繰り返しは創作課題として面白く、結構創作難易度高い?
催しものとしてはよく出来ている作品。
作者予想b=馬屋原剛作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)

青木裕一
2回ずつの限定飛単打と飛先飛香が効率的に実現できていて上手いです。
タイトルと内容の感じから馬屋原さんが作者だと予想します。

梶谷和宏
ダブル飛先飛香が7手で成立するなんて凄すぎる。有力な優勝候補ですね。これは馬屋原さんでしょう。
★馬屋原さんの予想が多かったです。

ルモ
飛先飛香もどきの2連発、香車から打ちたくなるよね、7手で持ち駒4枚の異色作
作者予想:シナトラ氏

太刀岡甫
短打に対して逃げたときの詰まし方に味がある。飛先飛香としては低級だが、繰り返したので作品になっている。駒の置き方は雑だが、むしろ裏短コンらしい。何より作者が楽しんで創作しているのが伝わってくる。
作者はシナトラさん。

イキロン
配置に未整理感はありますが、テーマが明確なので好印象です。
作者予想:シナトラ
★8名中3名が的中。ただしイキロンさんは作者から聞いたとのこと。ズルはいけませんねえ。

シナトラ
自作です。持ち駒2種4枚の大ヒント。もう少し練ればよかった。
★7位は大健闘と言って良いでしょう。

★最後に、作者の最近のスマホ詰パラ発表作から1作紹介します。

■シナトラさん作 スマホ詰パラ 作品No.12261 (2018.12.23出題)
 「間接消去とリフレイン」(改良図)

ura4_11_StrongWeak_Hosoku2.png
36飛打、25玉、26飛、15玉、16飛、25玉、26飛左、35玉、
36歩、34玉、35歩、同玉、36飛、25玉、26飛右、15玉、
16歩、同角、同飛、25玉、43角、同角、26飛右、15玉、
16歩、同角、同飛、25玉、43角、34角、同角成、同歩、
26飛左、35玉、53角、44歩、同角成、同桂、36歩、同桂、
同飛、25玉、17桂まで43手。

★それほど難しくありませんが、角を剥がす前後も雰囲気を保ったままうまく手を伸ばしています。
 いろいろなタイプの作を発表されており、今後も期待大ですね!



  1. 2019/01/03(木) 00:01:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

第ч回裏短コン「天と地と」

★記事の投稿時刻をリセットして、裏短コンの解説を再開します。


4位
「天と地と」
絶対優勝するマン
ura4_10_HeavenEarth.png

61角、44玉、79角、53玉、97角、同飛成、65桂まで7手。

点数012345678910
人数00010149751

正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.715
人気投票 1位:1票 2位:2票 3位:4票
ベストタイトル投票:7票 (1位!)

★謎の作家、絶対優勝するマンさん登場。
★14龍・24角の配置から、角を開く手が考えられますが、43~52に逃げ込まれるとまずいようです。
 そこでこのラインに角を打ちますが、作意は61角。52角では後で玉が53に来たときに困ります。
 44玉と逃げる一手ですが、さて3手目、角を13~79のライン上のどこに開くか?
★正解は79角の最遠移動! 53玉に97角の活用を見た手でした。同飛成と飛の利きが逸れたところで、65桂と跳ねて詰みです。
★変化・紛れはそれほど深くはありませんが、9×9の広さをいっぱいに使用した構図の取り方や巧みな配置はさすがです。

作者
本作のポイントは77桂、95飛配置の都合の良さです。
この手の最遠角引~転回は5段目の玉で行うのがポピュラーだと思います。
4段目で実現した作品といえば、最近では詰パラ2016年8月号鈴川優希作(半期賞)が記憶にありますが、この作品は8段目角引を防止するためだけの37とを置いています。
本作は8段目角引防止の77桂を最終手で跳ねるという都合の良さが売りです。
ただ、この素材は誰かが作っていそうな気がして、新作といえる自信がありません。
初手は付け足しですが、小林敏樹の61角~39角が頭をよぎりました。
95飛を龍にするかは意見が分かれるところだと思いますが、個人的には最終2手の成生非限定はキズにならないと考えており、それよりも95龍にした場合の6手目86合の方が気になるので95飛派です。

★コメントにも拘りを感じさせます。
★タイトルについてのコメントはありませんでしたが、最上段(天)に角を打つ手と、最下段(地)への角の開き王手が出てくるということでしょう。
 ちなみに「天と地と」は、海音寺潮五郎の歴史小説で、上杉謙信を描いたもの。大河ドラマ化や映画化もされています。
★順位こそ4位でしたが、総じて好評でした。また、タイトルも好評で、ベストタイトル賞を獲得しました。おめでとうございます。

みつひさ
これはわかっていてもニヤリとせざるを得ない。素晴らしい。

占魚亭
天に打ち、地へ移動。角二枚のリーチを活かした上手い構成。

馬屋原剛
天と地にそれぞれ最遠打と最遠移動。巧い。

soga
75より遠くへ転回するための最遠移動!

竹中健一
いかにもという最遠移動が目に浮かぶ作品。手順も予想通り。

野々村禎彦
77桂のストッパーがあるので最遠打~最遠移動は迷わないが、それを動かして11枚は見事。

おかもと
角回。

山下誠
盤面をいっぱいに使った角の展開は快感。

シナトラ
角の最遠打と最遠移動を明確に表現。95龍には出来ないのが惜しい。

嵐田保夫
地獄突き。

大瀬戸
指がしなる97角

林石
最遠打に最遠移動は胸がすきます。

くじら
ダブル遠角が面白い。最後まで綺麗ですね

高縄山ろく
潔癖だからこそ読みやすい。

NZ
タイトルは2枚の角の対比でしょうか。あえて取られにいくのがいいですね

★作者予想です。

ルモ
タイトル大ヒントで大好き、手順も面白い、感謝
作者予想:梶谷和宏氏

あたまかな
見た目はセンスの良さは隠しようが無い。
 (^^)隠してないから、ガチ組だから。
手順は巧いしタイトルも才能有り。
作者予想はおかもと氏

奥鳥羽生
タイトルのごとく大きな動きに魅力あり。「遠打or遠開き~転回捨て~止め」の角桂バージョン。(太刀岡さん・有吉さん)

イキロン
上下の最遠打/移動を鮮やかに表現。どちらか片方だけなら構図含めて類例がありそうですが、ダブルになっているところを買います。
作者予想:有吉弘敏

有吉弘敏
角の転回物は好きです。奥鳥氏と予想。

園川
限定打&限定移動。作者は奥鳥羽生さん?

梶谷和宏
雄大な構想ですね。タイトルから79への最遠移動を確信しました。奥鳥羽生さんではないでしょうか。

太刀岡甫
盤面の大きさに関する感覚が優れている。77桂配置が絶妙で、全体的にシンプルに纏まっている。この程度の成生非限定を気にするのはまだ少数派の印象だが、龍にできるのでそうしたいところ。
作者は奥鳥羽生さん。
★95飛を龍にするかどうかはやはり意見が分かれます。

まつきち
遠打、遠移動で角も捨ててキレイに決まりました。
これは奥鳥羽生さん?

青木裕一
詰手順はひとめですが、狙いを実現するための駒効率がいいですね。
作者は限定打が好きな10月生まれの人と予想。

三輪勝昭
構図的には巧く79に限定させてはいるが意外性はゼロになっているかな。
作者予想b+=奥鳥羽生作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★的中者なし。これは仕方なしでしょうか。

★最後に、作者コメントにもある、小林氏作を紹介します。
■小林敏樹氏作 詰パラ1988.4
 現代詰将棋短編名作選 第138番

ura4_10_HeavenEarth_Hosoku1.png
16香、25玉、61角、35玉、39角、44玉、35龍、同玉、17角まで9手。

★3~5手目が、「天に打ち、地へ移動」の手。また、さりげなく初手も限定短打で、19香は17歩、同香、25玉とされ、最終手が指せません。スケールの大きさとストーリー性を兼ね備えた名作です。



  1. 2019/01/02(水) 00:01:00|
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