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詰将棋考察ノート

詰将棋に関する考察あれこれ。

第ч回裏短コン「虹色カノン b)21王→84」

★遅れてしまいましたが、何とか本日中にラストまで辿り着きました。


3位
「虹色カノン b)21王→84」
ほっと
ura4_19_Canon.png
a) 63成、74、66、同成、44、27成、43まで7手。

ura4_19_Canon_b).png
b) 43、同、44、27成、66、同、63成まで7手。

点数012345678910
人数01003124494

正解28 誤解0 無解1 評価無効1
得点2.736
人気投票 1位:2票 2位:2票 3位:5票
ベストタイトル投票:6票

★ラストは自作。出題時に『※本作は、この図 a) と、21王を84に移動させた図 b) の両方を解答してください。』という注釈付きでした。
 このように、出題図と、そこから少しだけ変更させた図の両方を解答する形式をツインと呼びます(図が1つだけで解が2通り、という場合もあります)。
 ツインでは、a)とb)両方合わせて作意であり、手順の対比が狙いとなります。

★まずはa) から。双玉なので、逆王手に注意しながら攻める必要があります。例えば、初手43銀は同角が逆王手。初手44歩も27飛成が逆王手。
 また、初手66桂は53玉とされ、26馬などで手は続くものの逃れ。どうやら53に逃げられると困るようです。
★このため、初手は63香成。74金と取りますが、ここからは逆王手を回避するように攻めます。
 66桂、同飛成で飛を逸らしてから44歩。27角成と角を逸らしてから43銀で詰みました。

★そしてb) 。今度は初手63香成では74金が逆王手。初手66桂は53玉で逃れです。また、初手44歩は27角成、43銀、53玉となってやはり逃れ。
★そこで初手は43銀。53玉なら26馬で詰みなので同角ですが、角を43に移動させておいて44歩と突けば、53玉には43歩成があります。27飛成と取りますが、66桂、同金、63香成で詰みました。
★さて、a) と b) の手順をよく眺めてみましょう。どちらも七種着手で、さらに着手する駒種の順番が逆転していることがわかります。これが狙いでした。

★7手で七種着手は誰でも思いつくネタで、作例も多数あります。ならば、ツインにしてa)とb)で逆順をやってみたらどうか、というところが創作のきっかけでした。
 当初は当然「飛→角→…→歩」と「歩→香→…→飛」で考えていましたが、桂香歩と歩香桂の箇所が難しく、早々に断念。
 いろいろ試しているうちに本図の原案(配置は少し違う)が得られたのが去年の8月末。それから2ヶ月間、他の構図を探し続けたものの、結局見つからず。
 11月に入ってからダメ元で推敲したところ2枚減りました。やっぱり推敲は大事です。

★a) の4・6手目および b)の4手目は成不成非限定です。また、b)では72とが不要駒です。ツインの理想には程遠いですが、自分の力ではこれが限界でした。

★タイトルについてです。「虹色」はいいとして、「カノン」は説明が必要でしょう。
 カノン(wiki)によると、「複数の声部が同じ旋律を異なる時点からそれぞれ開始して演奏する様式の曲」とあります。
★クラシックで最も有名なのは、パッヘルベルのカノンでしょう。

★とても美しいメロディですが、冒頭からしばらくの間、異なるパートが少し遅れて同じ旋律を演奏しています。

★しかし、今回のタイトルは、逆行カノンから名付けました。
 バッハの蟹のカノンなどがあります。

★楽譜は1つだけですが、普通に演奏するパートと、楽譜を後ろから前に向かって逆方向に演奏するパートがあります。
 それぞれのパートを同時に演奏すると、何とも不思議な響きです。
 この曲になぞらえて「虹色カノン」と名付けてみました。狙いはまずまず伝わったようで、タイトルもなかなか好評でした。
★余談ながら、詰将棋界で「蟹のカノン」と言えば、小湊奈美子氏の回文詰作品集でしょう。こちらからどうぞ。

山下誠
これは素晴らしい組曲。7種の手で対照的な響きのある手順を表現。

くじら
攻め方が逆になるわけですか!なるほど!

NZ
玉の位置で順番がガラリと変わるのが面白かったです。

占魚亭
攻方着手の反転。見事なツインですね!

高縄山ろく
ツインを組み立てる人は偉い。

大瀬戸
組み合わせ多く考えさせられた

林石
片方の手順の巻き戻しがもう一方に対応しているようで面白いです。

みつひさ
これは面白い! 回文みたいなツイン。条件が王移動だけというのが素敵。

おかもと
対虹。

馬屋原剛
攻める順番が逆になるのが面白い

相馬慎一
玉位置だけで攻方着手が逆順になるロジックが面白い! 玉方の応手飛角金が2解で異なるのもgood

シナトラ
7色を逆順で着手するという構成を王位置の違いだけで表現しており、とても興味深いツイン作品。aとbが回文になっていれば最高だった。

嵐田保夫
趣向上やむを得ないかも知れないが、凝った割りに手順はいたって平凡。

竹中健一
7種駒の着手でセットになっているのは上手いと思うが、手順的にはなんとも評価しがたい。
裏短コンならではの趣向的な要素は評価されるのかな。。。

野々村禎彦
作意ツインはユニークだが、代表的な筋ふたつを逆王手を利用して切り分けただけとも言う。
タイトルはダブル七色を意味しているのに、図面は余詰の関係で妥協しているのも印象は良くない。
★ここも少し残念だったところ。62と・72とのどちらかを金にできれば、使用駒が双玉七対子になり、タイトルがさらに相応しくなります。
 しかし、a)の初手66桂の紛れがかなり強力。色々な置き方を試しましたがどうしても余詰が消えませんでした。

soga
雨(う)乞い、虹待つ。
★b)「詰ましに行こう」で合ってます?

★作者予想ですが、そもそもツイン作品を発表したことのある作家がほっとぐらいしかいません。

あたまかな
見た目はあー‼自陣と金もダブルやん。
手順はホホーウ!どちらも7色で拘りが流石。
作者予想はルモ氏 外す人はいないだろう。
★外したのはあたまかなさんだけです……。

ルモ
香金桂飛歩角銀の七色着手が自玉の位置を入れ替えると逆順になるという、理解不能な凄い作品
作者予想:ほっと氏

園川
七色の駒が奏でるのは逆行カノン。ほっとさん作と予想。

有吉弘敏
タイトルが無ければ誤解していた。ほっと氏と予想。
ただ最初は、「虹色のカノン」(おかわりシスターズ)かとタイトルの解釈を誤解しかけた。。。
★タイトルを決めた後に、この曲があることを知りました。1985年の曲ですか。

太刀岡甫
候補手が3つあるのに、玉位置だけで1つに絞れるのが面白い。ツインの価値については勉強中ですが、手順七色は素人にも楽しめる嬉しい作り。
作者はほっとさん。

三輪勝昭
1図で2作になるのは良いけど、2題解を求めるのはどうかと思う。
まあ、それはどちらも解いてもらう作品なんで良いとして、僕にはこの作品どちらも同じ事をしていて手順前後の余詰の消し方が違うだけとしか見えないのだけど。
片方は別の詰まし方でないと面白くない。
そこで2題解なので点数を半分に割りました。
作者予想=ほっと作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★手順前後を消すのが難しいのです。特に、a)で順序を決めている論理が b)では使えない、逆も然り、という点が難しい。

奥鳥羽生
一周回って元の位置。創るのは難しそう。(ホットさん)

イキロン
ツインで逆順着手というのは面白い。ただ、「かえるのうたが」などと比較した際、双玉利用での限定など、作りはやや安易に感じてしまいました。
作者予想:ほっと

絶対優勝するマン
aとbで着手が逆になる。詰将棋原理主義者の自分には刺さらなかったけど、チェスプロブレム民にはウケそう。作者予想はほっとさん。

梶谷和宏
玉位置を換えただけで攻め方の着手が逆になるというのは凄い。タイトルから作者はルモさんかな?とも思いましたが、この発想はほっとさん!

まつきち
bが先に解けました。手順前後のアヤはaが勝る印象ですが、攻め方玉位置だけでうまく成立したもの。
着手が7種の駒というのがタイトルの意味?また攻め方の手順が逆順になっているのも好印象。
これはほっとさん?

青木裕一
「よくぞ実現した!」という感想しか出てきません。
自分だけツインだと微妙なので投稿募集時にツインを促したが目論見が外れた、という予想です。
★予想12名中11名が的中。今回の裏短コンで最多的中でした。ツインを手掛けている作者は、と考えれば自明でしょうか。

★最後に、似たようなことを実現している作品を紹介します。
■須藤大輔氏作 「シルバークロス」 詰パラ2017.1
ura4_19_Canon_Hosoku1.png
84、64歩、87、65、53、同、同引成、同、66、同、58、同成、55、同、43銀不成まで15手。
★1~14手目で、攻方は飛~歩の順列着手、玉方は歩~飛の順列着手という作。7・8手目が銀の着手で、ここで交わるので「シルバークロス」。最終手が銀なのもテーマと合致しています。



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  1. 2019/01/11(金) 23:00:00|
  2. 第ч回裏短コン
  3. | コメント:2

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詰将棋作家を名乗るには発表作が少なすぎ。
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