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詰将棋考察ノート

詰将棋に関する考察あれこれ。

第ϻ回裏短コン 振り返り、集計結果、総評など

★ちょっと空いてしまいましたが、第ϻ回裏短コンの振り返り、集計結果、総評などです。


■手数・条件について
★今回の裏短コンの条件は、
 ・使用駒数(盤面+攻方持駒の合計枚数)11枚以上の5手詰
 ・タイトル必須
 ・「使用駒数(盤面+攻方持駒の合計枚数)15枚以上」の場合、ボーナスポイントとして平均点に0.1点加算

 というものでした。
 昨年までの流れを継続すれば、「盤面枚数11枚以上の11手詰」 となるところですが、何故この条件ではなかったか?
 これは、ニコ生でも触れましたが、次のような理由です。
 (1) 上の条件は詰パラ中学校などでも毎月のように出題されており、目新しい条件ではない。
 (2) 鈴川さんが5手詰をやりたいとつぶやいていた。
 (3) 解答者が11手詰×20作を解くのが大変。
 (4) 11手詰×20作の採点、解説が大変…と言うか労力が読めないので、とりあえずは短い手数にしてみた。

★やってみた感想としては、手数と労力はあまり関係ないかな、ということ。
 解説については手数が短い方が楽ですが、それよりも解説のネタ集めに時間が掛かっていました。
 それはそれで楽しかったのでいいんですが。

★ちなみに、当初は「使用駒数15枚以上の5手詰」でやろうとしていました。しかし、作品が集まらなさそうだったため「使用駒数11枚以上の5手詰」に変更。ただし、当初の条件で出品いただいた方のために「+0.1点加算」も付け加えました。
 なお、全20作中、使用駒数15枚以上の作は8作。条件を変更しておいて良かったです。

■ジョーカー予想
★そして今回の裏短コンでもう一つ新しい試みとして、名前は出ているが作品は出していない人物(ジョーカー) を1名用意し、解答者にはジョーカー予想もしてもらいました。
 なお、ジョーカー氏にはツイッター上でいかにも投稿したことを匂わせるようなつぶやきをしてもらっています。
 つまり、作者一覧に出ている人が「裏短コンに投稿した」などとつぶやいていたとしても、本当の出品者なのかジョーカーなのか区別がつきません。人狼ゲームっぽい状況で疑心暗鬼に陥るという要素を追加してみました。
★単なる思いつきでしたが、次のような意図もありました。
 (1) 5手詰なので、詰将棋を解くこと自体はそれほど難しくない。そのため、推理要素を用意した。
 (2) ジョーカーを予想しようとすると、必然的にそれぞれの作の作者も予想することになる。
   これを通じて、作品をよく観察することになり、作品の狙いなどをしっかりと汲み取ってもらえることに繋がるのではないか。
 (3)ニコ生での結果発表の際、最後の方の作は残っている作者が少なくなり、作者当てが簡単になりすぎる。
  特に最後の作は一択になってしまうので、これを何とかしたい。
★ジョーカーについては企画として成功したかどうかは微妙ですが、新しいことを気軽に試せるのもネット発表の良さでしょう。

★さて、そのジョーカーですが、
 鈴川優希さん
 でした!

名無し名人
ジョーカー予想は自信あり。
鈴川氏らしいタイトルと作品がないし、Twitterでの発言も怪しかった。
久保氏も怪しい発言をしていましたが、露骨に怪しすぎたのでフェイクでしょう(笑)
★この予想はさすがです。

三輪勝昭
ジョーカー予想=鈴川優希。
理由=ネームバリューのない作家だとこの企画の意味はないでしょう。
ブログ展に余り参加してない作家の方だとするとその人の作品を見てみたいとなるので、企画として逆効果でしょう。
鈴川君でなかったら柳原さんかと思います。
ただ企画として5手詰は作者予想がほとんど付かないので、作品を見て予想出来ないので、今回は考えても面白くなかったです。
★推理のやり方は名無し名人さんと随分違いますが、しっかり的中させてきましたね。
★この他、soga、青木裕一、占魚亭、竹中健一の各氏が的中! お見事です。

★なお、ジョーカー投票数は次のようになっています。
8票 久保紀貴
6票 鈴川優希
4票 相馬慎一
3票 三輪勝昭
2票 不透明人間 柳原夕士
1票 kisy ほっと オオサキ 梶谷和宏

★久保さんが最多票獲得。頼んでもいないのにジョーカー騙りのツイートで撹乱してくれました(笑)。

■最終順位
★改めまして、最終順位です。
優勝 2.868 「クロスホッパーズ」 久保紀貴
2位  2.865 「刺し穿つ死棘の槍」 ほっと
3位  2.787 「詰備会で作りました」 中山智希
4位  2.784 「偽りの鏡」 園川
5位  2.696 「銀の雪と金の月と桂の花」 竹野龍騎
6位  2.677 「積極性について」 soga
7位  2.669 「初手半分限定」 オオサキ
8位  2.620 「紫電一閃」 おかもと
9位  2.572 「ダブルミッション」 梶谷和宏
10位 2.526 「山の枯れ木」 奥鳥羽生
11位 2.519 「新聞紙」 三輪勝昭
12位 2.499 「捨駒の練習」 tsumegaeru
13位 2.457 「見上げてごらん」 ミーナ
14位 2.442 「何もかも新鮮だったあの頃には戻れない」 青木裕一
15位 2.430 「貧乏なコンビニ」 虹色のルモ
16位 2.336 「連鎖反応」 不透明人間
17位 2.328 「う、ざいこは セイリ ちゅう」 あたまかな
18位 2.301 「八方無碍」 kisy
19位 2.248 「?手詰」 相馬慎一
20位 2.177 「魂を売りました」 柳原夕士


★ただし、「使用駒数15枚以上の場合は0.1点加算」というルールがあり、上記はそれを加算した結果となっています。
 ではボーナスポイントを加算せず、純粋に平均点のみで出した順位は?(※上位5位まで)
1位  2.784 「偽りの鏡」 園川
2位  2.768 「クロスホッパーズ」 久保紀貴
3位  2.765 「刺し穿つ死棘の槍」 ほっと
4位  2.687 「詰備会で作りました」 中山智希
5位  2.677 「積極性について」 soga

★「偽りの鏡」がトップ! ベスト3予想でもかなり人気が高かったですが、今回は0.1点ルールの影響がかなり大きかったようです。

■順位予想的中者
三連単(1~3位順番)
的中者なし

三連複(1~3位組合せ)
竹野龍騎

馬単(1~2位順番)
的中者なし

馬連(1~2位順番違い)
園川、鈴川優希、オオサキ

ワイド(1~3位から2作)
竹中健一、まさ、kisy、名無し名人、三輪勝昭、らうーる、相馬慎一
★「偽りの鏡」がトップ3から漏れるというのが予想しづらかったようです。

■順位(0.1点加算なし時)予想的中者
★参考記録となりますが、ボーナスポイント加算なしの場合の順位に基づく予想結果も少し紹介します。
三連単(1~3位順番)
まさ
★これを完璧に当てるのはすごい!

三連複(1~3位組合せ)
らうーる、鈴川優希
★こちらもなかなか。

■ベストタイトル投票集計
1位   6票 「クロスホッパーズ」
2位   5票 「銀の雪と金の月と桂の花」
3位   4票 「何もかも新鮮だったあの頃には戻れない」
4位   3票 「紫電一閃」
5位タイ 2票 「連鎖反応」「新聞紙」

★ここでもクロスホッパーズが強さを見せました。
 ちなみに7位タイ(獲得1票)は9作。かなり票が割れました。

■作者予想の集計
★意味があるかどうかわかりませんが、全作の作者予想参加人数と的中人数です。
タイトル作者作者予想[人]的中[人]的中者
「見上げてごらん」ミーナ71竹野龍騎
「連鎖反応」不透明人間61奥鳥羽生
「う、ざいこは セイリ ちゅう」あたまかな72鈴川優希、名無し名人
「貧乏なコンビニ」虹色のルモ50
「魂を売りました」柳原夕士70
「紫電一閃」おかもと70
「何もかも新鮮だったあの頃には戻れない」青木裕一70
「八方無碍」kisy62soga、青木裕一
「初手半分限定」オオサキ91久保紀貴
「新聞紙」三輪勝昭80
「ダブルミッション」梶谷和宏61名無し名人
「山の枯れ木」奥鳥羽生51名無し名人
「詰備会で作りました」中山智希85soga、青木裕一、奥鳥羽生、久保紀貴、名無し名人
「積極性について」soga91虹色のルモ
「捨駒の練習」tsumegaeru70
「クロスホッパーズ」久保紀貴82soga、青木裕一
「偽りの鏡」園川122青木裕一、名無し名人
「刺し穿つ死棘の槍」ほっと90
「?手詰」相馬慎一71久保紀貴
「銀の雪と金の月と桂の花」竹野龍騎110

★全体的に予想しにくかったようです。


■総評
★最後に総評です。
有吉弘敏
超短編(5手)の創作は頗る難しいはずなのですが、凄いですね。
面白い作品が多く楽しかったです。
★次回は作者としても参加を!

梶谷和宏
いやあ、とても楽しかったです。2日間堪能しました。
★楽しんでいただけたようで。

竹中健一
ちなみに作者あては全く分かりません。
なかなか面白い裏短コンでした!
★作者予想をまったくしていないのにジョーカーをピンポイントで当てたのはさすが。

soga
5手でも様々なことが出来るということが分かりますね。作者予想はかなり迷走しましたが、ひとまず全記入しました。
★ジョーカーを見事に的中、作者は19作中3名的中。

占魚亭
ツイン(伝統&フェアリー)を投稿したかったのですが上手くいかず、解答のみの参加になってしまい申し訳ないです。
好作が多く、面白かったです。
★ジョーカー的中はお見事です。

kisy
5手詰なのに解きごたえが凄かったです。ジョーカーはツイートが本当だと信用して久保さんを選びました。
★そもそも自らジョーカーと名乗っている人物がジョーカーなんてありえないわけで。

名無し名人
作者予想はかなり難しかったです。
三輪作と奧鳥作は逆かも(作風からすると逆なんですが、三輪氏が僕らしい作品は投稿していないとブログに書いていたのでこの予想にしました)。
久保作とオオサキ作も逆かも(Twitterでの久保氏とkisy氏の会話が引っかかります)。
★作者予想は5名的中。これもさすが。

まつきち
毎回思うことですが、これだけの駒を使わないと実現できない狙いなのか、また十分推敲された産物なのかというのは気になります。
「裏」というからには「表」との対比があってこそではないでしょうか。単なる5手詰コンクールではこの時期に開催する意味が乏しいように思います。
もっとも11手詰が裏で20題、表で50題となると、解くのに骨も折れますが(笑)。
★推敲期間については難しい課題ではあります。そもそも表短コンも、もっと早い段階で発表してほしいところです。
 盤面枚数の多い11手を20作、って解く方も解説する方もかなり大変かと。
★次回は多分7手かな? 作家の皆さまは今から準備を。

hiro
ここ2年の実績から、「裏短コン」が今年もあるならば盤面11枚以上の11手詰と考えていましたし、それを見たかった気持ちもありますが、5手詰に光を当てる良い機会になったと思います。
20作、よくぞ集まったものです。
イベントを企画し、実現することが大変なのは、想像に難くありません。本当にお疲れ様でした。
★まあ頑張ったかと。

鈴川優希
後半にいくつかすごい作品もあり、5手詰にしては充分にマニアも満足できる内容だったと思います。
タイトルは、ほとんどは活かせてない感じがして残念です。ここが裏短コンの肝なのに……。
短評は多めに書くよう心がけました。「新聞紙」の短評を考えるのにいちばん時間かかりました 笑。
作者予想は存じ上げない方も多く、あとさすがに5手だと作風が出にくいこともあり、3人くらい当たればいいほうだと思ってます。
解答締切に遅れて申し訳ありませんでした。来年も期待してます。
★ジョーカー&ニコ生解説、お疲れさまでした。第n回・第φ回と鈴川さんがどれだけ大変なことをしてきたか身をもって理解しました。
★しかし「来年も期待」(もう今年ですが)とか書かれたら次もやるしかないような・・・・・・。




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  1. 2018/01/17(水) 00:01:00|
  2. 第ϻ回裏短コン
  3. | コメント:4
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コメント

お疲れ様でした
ニコ生も楽しく拝見させて頂きました
普段少ない駒数での創作ばかりで枚数の多い創作は大変なのを実感
今から思えば過去の5手詰等を調べて
どんな趣向が有って更に考えられないか
または自分なりに工夫出来ないかを
推敲するべきでした
周りの方と比べ明らかにレベル不足
とは言っても楽しく参加させて頂け
本当にありがとうございました
またの機会までには腕を磨きたいです
  1. URL |
  2. 2018/01/17(水) 07:42:43 |
  3. ルモ #-
  4. [ 編集 ]

総評

僕の総評が載ってないのは何故だ~。
よく考えたら解答の時、総評を書くのを忘れてました(笑)。

僕は開催打診の時に言いましたが、短コンを裏表とするなら11手は共通さすないといけないと思ってます。
まつきちさんが同意見のようですね。
それと同じくらいの気持ちとして、5手詰展を開催して欲しいと思っていました。
つまり、時期は別として裏短コン11手詰と5手詰展を両方やるのを希望。
一人で両方はきつい。
すると現実問題として裏短コンをやる人がいない。
仮に誰かしたとしても、ほっと氏が5手詰展をやる気になるか。
新規にやるのは相当なエネルギーがいるし、作品が集まるか心配。
結果的に裏短コンとして開催しなかったら、これだけ興味深い作品が集まったか疑問でしょう。
結論を言えば裏短コンを5手詰展にしたのは大成功だったと評価します。

★他にタイトル賞なんですが、タイトルの真の意味を知れば投票したい作品が変わって来るのではないでしょうか。
去年も今年も良いタイトルが受賞してますが、意味のあるタイトルとは思えない。
去年ならミーナさんの「鉢の斑点……」がダントツに意味のある、タイトル必須作品でした。
タイトル自体が最上級の謎解きになっていますし。

今年のタイトルなら、これもミーナさんの「見上げて……」が素晴らしい。
去年は最上級=誰も解けないでしたが、今年のは考えれば誰もが解ける可能性がある、丁度良い難易度でした。
全員の作者予想をする人なら、これは解けないと恥ずかしいと言うレベルです(笑)。
謎解きタイトルの入門編として一番に置きたくなるタイトルでした。

タイトル必須はブログ展では面白いと思いますが、作家にはタイトル必須だからこそのタイトルを期待します。
  1. URL |
  2. 2018/01/17(水) 17:45:12 |
  3. 三輪 勝昭 #-
  4. [ 編集 ]

コメント返し(1)

ルモさん
楽しんでいただけたようで良かったです。

> 今から思えば過去の5手詰等を調べて
> どんな趣向が有って更に考えられないか
> または自分なりに工夫出来ないかを
> 推敲するべきでした

「過去の5手詰を調べる」というのは、実は非常に困難だと思われます。
マニア向けの5手詰を集めた作品集って今までありませんので。
まあ次回も気軽に参加いただければと。
って次もやる前提になってますが。
  1. URL |
  2. 2018/01/21(日) 17:40:12 |
  3. ほっと #-
  4. [ 編集 ]

コメント返し(2)

三輪さん 長い総評ありがとうございます。

> 結論を言えば裏短コンを5手詰展にしたのは大成功だったと評価します。
そう言っていただけると励みになります。

> 今年のタイトルなら、これもミーナさんの「見上げて……」が素晴らしい。
> 去年は最上級=誰も解けないでしたが、今年のは考えれば誰もが解ける可能性がある、丁度良い難易度でした。
> 全員の作者予想をする人なら、これは解けないと恥ずかしいと言うレベルです(笑)。
> 謎解きタイトルの入門編として一番に置きたくなるタイトルでした。
そんなに難しくない謎解きだと思っていたんですがねえ……。

> タイトル必須はブログ展では面白いと思いますが、作家にはタイトル必須だからこそのタイトルを期待します。
タイトルの良し悪しは確実に順位に影響しますね。
  1. URL |
  2. 2018/01/21(日) 17:43:44 |
  3. ほっと #-
  4. [ 編集 ]

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第15回詰将棋解答選手権、初級戦・一般戦は運営側でした。

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Author:ほっと
詰将棋作家を名乗るには発表作が少なすぎ。
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