詰将棋考察ノート

詰将棋に関する考察あれこれ。

第33回詰将棋全国大会(2) 第一部

今回は全国大会の第一部について、運営視点から書きます。


全国大会のメインイベントは、何と言っても看寿賞の表彰。今年は受賞者5名全員が出席! やはり本人からコメントが聞けるのは嬉しいところ。
自分は看寿賞受賞作品の解説資料作成と、当日の解説を担当。
当初は、詰パラ7月号に掲載されている内容をそのまま資料にすればいいか、と考えていた。
しかし、短編はともかく中長編については、初めて読む人が理解できそうにないので、変化紛れ図や途中図を入れて加筆。
ついでに1作は見開きで収まっていた方が見やすいか、などと考えているうちに結構なボリュームになってしまった。
図面があまり綺麗でなかった点は反省・・・というか、そもそも前日の講義で図面作成ツールについて話しているのに、印刷が綺麗になるやり方を把握してないのかという話だが。

当日の解説については、KIFファイルを事前に沢山用意しておいて、手順を順番に進めれば良いだけにしておいたので、割とスムーズに行った……はず。指摘されてから気付いたが、柿木の画面はもっと大きくするべきだったと反省。
ともあれ、自分のメインの仕事はひとまず終了。

あ、もう一つ重要なものがあった。懇親会会場に人数の連絡をしなくては。懇親会参加人数の集計は? (この時点で99名だったため店には100名で連絡。後から懇親会のみの飛び入り参加が1名いたためちょうどになった)

そして、ついでに第二部のレクリエーション「百人位に聞きました(仮)」のチーム分けを考える。
実は出場希望者が30名以上! 出場希望者が少ない場合、頼んで出てもらおうとしていたのだが、杞憂だった。
というか逆に困った。さすがに全員を出場させるわけにはいかない。
12名選んでチーム分けをすることにしたが、無作為に選ぶと偏りそうなので、他のスタッフと相談して次のような方針で選んだ。
(1)出場希望者の中で、今年の看寿賞受賞者3名はそのまま選出。そして彼らとほぼ同世代の若手看寿賞作家1名を選出。この4名はチームリーダーとする。
(2)愛知県内からの参加者の出場希望者がちょうど4名だったので、地元枠として各チームに1名ずつ振り分け。
(3)せっかく出場希望していただいた谷川九段、竹中さんを選出。後はできるだけ参加の少ない方を選出。

というわけで、かなり作為的な選出であった。
出場希望されたのに漏れた方は申し訳ありません。このような企画に確実に出場したい場合は、看寿賞を取るか、全国大会開催地に引っ越しましょう。
なお、チーム分けが完了したのは第一部の終了直前。休憩前に発表しておくべきだっただろうか。

そんなこんなで、看寿賞の作品紹介の後は主にホールの外にいたので、門脇芳雄賞や握り詰の解説についてはあまりコメントが聞けず。まあ仕方なし。

(続く)

  1. 2017/07/23(日) 09:00:00|
  2. 詰将棋全国大会
  3. | コメント:2

第33回詰将棋全国大会(1) 前夜イベント

第33回詰将棋全国大会、今年は運営側でいろいろやってました。
前夜イベント・当日とも大盛況。参加された皆様、ありがとうございました。

今回は前夜イベントについて。


前夜イベントで講師を担当させていただいた。
自分の講義の順番は元々3番目の予定だったが、他の2名の講師の会場到着がどちらもギリギリになってしまったため、順番を入れ替えてトップバッターに。
どうせ発表するのであれば、順番が早く終わっている方が、気楽に他の講義を聴講できて良い。

ちなみに、PowerPointのスライドを当日の香龍会のPM中に手直ししていた。
そして配布資料の印刷が終わったのが15:30頃。もっと早く作っとけという話だが。
このときは40部あれば足りるかと思っていたが、前夜イベントから66名の参加があり、他の雑用スタッフが資料を追加でコピーしていた。

タイトルは「詰将棋の主な創作・解説支援ソフトの紹介と提案」。
予告でのタイトルは「詰将棋解説、解答支援ソフトの紹介と提案(仮)」となっていたが、解答にソフトを使用することを推奨するようなタイトルはダメだろうということで、ちょっと変更。
内容としては、現存する創作支援ソフト・解説支援ソフトの紹介、今後こんなことができれば便利だと思う機能について。

講義としての予定時間は50分だったが、質疑応答を含めて40分弱で終了。
まあ他の2名がもっと時間がほしいと言っていたので、このぐらいでいいかと。
なお、質疑応答で、下記のような指摘も。
 ・iPhone版のWhite Solverは、実は存在しない。
 ・投稿用紙作成ツールで、略記機能は試みている。
 ・指将棋についてAIで自動的に解説を行う、という研究は現在行われている。

リサーチ不足を露呈する結果となってしまった。
それから、アンケートでは実演が欲しかったという指摘が多かった。確かに実際にやってみせた方が良かった・・・。
いろいろと準備不足だったが、そもそも準備不足の原因は看寿賞作品の解説を用意するのに時間がかかっていたため。
(これについては次の記事で書かせていただく)

また、講義2(鈴川さん)は、「美学・藝術学の視点から現代詰将棋を俯瞰する」というテーマ。
実は配布資料が想定していたものと異なっていた(レイアウトが崩れていたり、数式が消えてしまっていたり)。
そして講義内容はかなり難解な話題が盛り込まれており、
 1.美学とは何か
 2.藝術の定義
 3.センスと感性
 4.カタカナ語による美学
 5.現代詰将棋の今後(議論のポイント)
こんな感じ。聴講者は着いて行けたのだろうか。
質疑応答では講義の論旨とズレた指摘が多かったのが残念。

講義3(久保さん)は、「れんあい(恋愛、ではなく連合)の研究」
冒頭や途中で挟まれるネタが面白く、そしてメインの部分もわかりやすくて面白かった。
質疑応答で、「過去の発表作の分類だけでなく、(まだ作例は無いが)分類上はこんな意味付けも考えられる、という形にすべき」
という指摘があり、それに対する回答は、「作例の無いパターンは自分で作りたいので、今回は既発表作の分類に留めました」とのこと。

そんな感じで21:40頃終了。初めての企画にしてはまずまずだったか。
欲を言えば、講義の時間を14:00~17:00ぐらいにして、その後懇親会という流れが良かった。
(本番は翌日なので、運営スタッフは飲むわけにいかないかもしれないが)

(次の記事に続きます)

  1. 2017/07/20(木) 00:01:00|
  2. 詰将棋全国大会
  3. | コメント:0

詰パラ2017年6月号感想

またまたWeb Fairy Paradiseについて。
WFP108号(PDF)

第91回WFP作品展の91-9、91-10 の結果発表が掲載。
解答者全員正解で、狙いもちゃんと伝わっていると思われるため、個人的には理想的な結果。
Web Fairy Paradiseのページはこちら


さて、そろそろ看寿賞の発表もありそうだが、遅ればせながら詰パラ6月号の感想を。

■詰将棋順位戦
駒数が多くなっても手順の良さを追求するか、それとも手順の良さを少し妥協して駒数を減らすか。
詰将棋を作ったことがあれば、誰しもどちらを最終図とするかで迷った経験があるだろう。
順位戦は駒数制限が無く、前者を選ぶのが正解のようだ。
手順に全振りした作が多く、どれもなかなか手強い。

■同人室
この課題は、解き易さを追求して解答増を狙っているのかもしれないが、うーむ。
少なくとも、同人作家として発表に値する作かどうかを、作者自身がしっかりと判断してほしい。

■詰工房作品展、創棋会作品展
約1作、これは打歩詰に関係する手筋ではないだろという作があるが、どれも面白い。

■門脇芳雄賞
全国大会で表彰があるが……来てくれるのだろうか。

■七條賞
12年連続で満点、15年連続で1位とは……。
それ以外のお二方も満点おめでとうございます。

■ちえのわ雑文集
暗算だったとは。それでこの結果は流石。

■全国大会案内
多数の参加をお待ちしています。

■解答選手権初級戦・一般戦報告
やっぱり鬼門は初級戦の⑤、一般戦の③⑥か。

■短編名作選
密かに選者として参加しております。これは買う一手ですよ。
それで、お値段は?

■結果稿
学校や作品展にも興味深い作は多かったが、今月はたま研作品展とデパート。

■第6回 ほっとのイチ押し!
<コンセプト>詰パラのその月の出題作の中で「これは是非解くべき」と感じた作を1作選ぶというもの。
解答競争の関係もあり、原則として詰棋校の出題作は対象としない。また、放っておいても高評価になるであろう作や、難解過ぎる作も対象としない。

今月は迷ったが、これ。
◇詰工房作品展① 今村修氏作
復活は素直に嬉しい。作風も以前と変わっていないようだ。
本作に関しても、超絶技巧のはずの内容をわかりやすくユーモラスに表現。
配置に関しては、攻方33香を置いておくべきと思うが。


  1. 2017/06/25(日) 20:00:00|
  2. 詰パラ感想
  3. | コメント:2

詰パラ2017年5月号感想

先月に引き続き、Web Fairy Paradiseについて再掲。
WFP107号(PDF)
教材に使えるフェアリー作品展の③は、既に結果稿も掲載。
ueさん解説お疲れさまでした。

第91回WFP作品展の91-9、91-10  ※解答〆切は6/15
に出題されています。
是非解答を!

Web Fairy Paradiseのページはこちら


さて、遅ればせながら詰パラ5月号の感想を。

■詰棋校出題
期末だから、というわけでもないだろうが、どこも力作が多い・・・。

■ちえのわ雑文集
見事な考察。この記事とは大違い。

■全国大会案内
多数の参加をお待ちしています。
握り詰は、この使用駒か。厳しい。

■解答選手権チャンピオン戦報告
臨場感のあるレポートになっており素晴らしい。
来月号の参加者のレポートも期待。

■将棋パズル雑談
今月も面白いのでオススメ。

■結果稿
全体にちょっと低調だったか?
[大学]
アクロバティックで斬新な構成。
あ、解説の構成のことです。

■第5回 ほっとのイチ押し!
<コンセプト>詰パラのその月の出題作の中で「これは是非解くべき」と感じた作を1作選ぶというもの。
解答競争の関係もあり、原則として詰棋校の出題作は対象としない。また、放っておいても高評価になるであろう作や、難解過ぎる作も対象としない。

今月は迷うことなくこれ。
◇デパート① 藤井聡太氏作
極上の出来。
本作に限った話ではないが、解図ソフトに頼らずに自力で解くことを強く推奨する。



  1. 2017/05/21(日) 10:00:00|
  2. 詰パラ感想
  3. | コメント:0

詰パラ2017年4月号感想

最近、何故かWeb Fairy Paradiseにも進出してしまいました。
WFP106号(PDF)
(1)教材に使えるフェアリー作品展の③
(2)第91回WFP作品展の91-9、91-10
に出題されています。
どれも易しいはずなので、是非解答を!
なお、(1)と(2)でルール、解答締切、解答送り先が違うのでご注意を。

Web Fairy Paradiseのページはこちら


さて、遅ればせながら詰パラ4月号の感想を。

■詰棋校出題
院7について。
作品の評価は、作品の内容のみに基づいてなされるべきであり、誰が作ったか、というのは評価に含めるべきではない。
しかし現実には、多かれ少なかれ作者名も含めたうえでの作品評価になってしまっているのは事実である。
本作についても然り。そして、残念ながらマイナスの要素が多そうだ。
厳しい言い方をすれば、4名の作者も担当も、出題したらどう思われるかは十分予想できただろうに。

■半期賞発表
受賞作はどれも納得。その一方で、受賞に至らなかった作の中にも、受賞作に引けを取らない好作が多数あったと思う。
しかし、受賞作以外は、時が経つと忘れられてしまうことが多い。どうにかして埋もれさせないようにしたいところだが。

■結果稿
[中学校]
twitterでも指摘されていたが、用語の使い方に重大な誤りがある。
中3はブルータス手筋ではなく、単なる効き筋遮断。ブルータス手筋についてはこちらを参照。「遠打+効き筋遮断」がブルータス手筋だ。
ちなみに、担当者は3年ほど前にもブルータス手筋という用語を間違えて使用しており、頓珍漢な解説になっている。
(2016年11月号の名局ライブラリー参照)
間違っていることを本人にちゃんと伝えないでいるのも悪いのだが。

[大学院]
どちらも極上の内容。解かなかったことを激しく後悔。

[デパート]
「初入選とは思えない出来」とか「作者も会心の逆算」とか、うーん。
しかし、もしも事情を全く知らない人が解説を書いた場合は、このような的外れな解説をしてしまう可能性もある。

■第4回 ほっとのイチ押し!
<コンセプト>詰パラのその月の出題作の中で「これは是非解くべき」と感じた作を1作選ぶというもの。
解答競争の関係もあり、原則として詰棋校の出題作は対象としない。また、放っておいても高評価になるであろう作や、難解過ぎる作も対象としない。

今月はどれもしっくり来なくて困ってしまった・・・。
◇デパート⑤ 田島秀男氏作
明らかにコンセプトに沿わないが、1作選ぶならこれしかない。



  1. 2017/04/28(金) 00:30:00|
  2. 詰パラ感想
  3. | コメント:2
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Author:ほっと
詰将棋作家を名乗るには発表作が少なすぎ。
評論家を名乗るには実績が無さすぎ。

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