★今年は裏短コンに始まり裏短コンに終わった年でした(?)
18位「キューティーC」あたまかな作
96銀、同桂、73角、同龍、86銀、84玉、64飛まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|
人数 | 1 | 4 | 3 | 4 | 5 | 3 | 2 | 4 | 1 | 1 | 0 |
---|
正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.276人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:なし
★昨年に引き続き2度目の参加、あたまかなさん。スマホ詰パラでの発表作は100を超えています。
★57角・66飛が目につきます。これらをどう活用するか?
初手いきなり86銀は96玉で逃れ。87歩が無ければ78角~97銀打で詰むのですが。
したがって、初手は96銀と打ち、同桂と取らせて96を塞ぎます。しかし84に逃げ道ができてしまいました。
★3手目は86銀もありそうですが、84玉、64飛、73玉。大駒4枚あって際どいながら逃れ。
3手目は73角が好手。何で取っても86銀~64飛が成立します。4手目は同龍が駒を余らせない応手でした。
★先ほどの紛れと比較してみると、わざわざ取れる駒を逃がしてからその跡地に飛が移動しています。これはチェスプロブレムの用語で「Umnov」(ウムノフ)と呼ばれる手筋です。
こう書くと高級そうに聞こえますが、意味づけが退路封鎖になっているのはよくある形式です。
作者今回も気に入ったタイトルが湧いたので参加しました。
(^^) 個人の感想です。
最終手のイメージが飛車の
急停止なので
(^^) やはり駄洒落です。
元は表(配置10枚)用を裏用に替えました。
(^^) リバーシブルです。
実戦形に仕上げました。
(^^) あたまの好みです。
★タイトルについて突っ込みが来そうです(笑)。ちなみに、タイトルに合わせてキュー番目に配置してみました。
有吉弘敏4手目の限定はよくできている。
竹中健一竜がいなくなったところに飛移動で詰上げるのは良いですね。
NZあえて龍を取れなくする73角がいいですね
みつひさ妙に新味のある手順。竜の跡地へ飛車が行く。
おかもと穴塞。
梶谷和宏とてもとてもとても素敵な最終形。飛を65にではなく、64に動かしたのが上手い!
山下誠龍の潜在力を軽視すると危ない。
馬屋原剛駒が余らないよう、4手目に注意
嵐田保夫一本道だが、飛車の滑らす感じが当然ながら味がいい。
まつきち両王手のフィニッシュはいつ見ても爽快。5手目の演出を考えたいところ。
★両王手じゃありませんけどね。
soga実戦け・・・すごいところに玉がいますね
大瀬戸強固な守りに見えたが
林石3手目のような手を実戦で指せたら痛快ですね。
園川取れる龍を取らず逃げ道封鎖に使う。
奥鳥羽生62金配置でわざと桂香図式にしたところがタイトル?
占魚亭軽いような、重いような。こう感じるのは形のせい?
くじら実戦型でやらなければ10枚切りそうとか言っちゃいけない
高縄山ろくデコりすぎではないのか?
★やっぱり気になりますよね。
★評価が伸びなかったのは、配置があまり効率的でないから。
例えば、87歩は初手86銀、96玉、78角以下の余詰筋を消すためだけの配置。また、3手目86銀、84玉、64飛以下の余詰筋を消すためだけに53歩・81桂・91香が置かれています。
★実戦型にしたかったというのもわからないではないですが、単なる実戦型は江戸時代から多数あり、希少価値はありません。何より、桂香が余詰消しだけで壁駒ですらないのはいただけない。
★次のようにすれば盤面10枚にできます。作者の意図にはそぐわないですが。
野々村禎彦77銀で角引きを消す配置はぴったりだが、この作意で紛らしい紛れがないのは物足りない。
シナトラ凡作
★辛辣ですねえ。
★作者予想です。
三輪勝昭良いのは詰上りだけ。手順は単純な退路封鎖で配置も何でこの配置なのか。
作者予想d=soga作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
青木裕一パッと見不要駒が多い推敲不足の作。
それも含めて狙いがあるのかもしれませんが、それも分かりませでした。
正体が分かっている人でこれを作りそうな人が見当たらないので、
正体不明の絶対優勝するマンが作者だと予想します。
イキロン龍を取れるところを、73角で逃がしてから64飛。取らず手筋ですね!
作者予想:くじら
絶対優勝するマン取れる龍を退かして64飛透かし詰の感触は良いけど配置を整理したい。実戦形がかえって悪形に見える。作者予想は梶谷さん。
ルモタイトルの意味が分かりませんでした、開き王手がずばっと決め手で気持ち良い
作者予想:あたまかな氏
太刀岡甫独特の作風。この詰上りを生飛で表現したのは評価できる。実戦形でなければ駒が減るかもしれないが、左上であることも含めて作者のこだわりだろう。
作者はあたまかなさん。
★6名中2名が的中。どうして当てられるのか。
あたまかな「実戦型の意味は」と言われそう、「もっとスッキリ出来る」と言われそう。
実際、投稿後すぐにほっと氏より「次の図ではダメなのでしょうか」と、なぜか盤面10枚(ダメでしょう)の修正図を提示された。
「投稿図の変更は致しません」と返事した。理由はコメントにすでに書いてあったので。
具体的には原図の駒を無理やり増やすため金を61(定位置)から62に移動し余詰を発生させ桂香歩を配置して消した。
持駒の銀を77に置き玉方98とを攻方87歩に替えた。
どうしても裏短コンで実戦型を見たかったのだ。
因みにほっと氏改案は美人すぎて可愛げが無い。
タイトルのみで参加しているので、怖いものなしである。
収束はスマホ詰パラでも使っていて割と気に入っている。
3人くらいにはあたまかな作とバレバレだと思う。
タイトルは駄洒落だが一人でも解かってくれたら良い。
もし一人もいなければ、もはや参加する意味はない。
(^^)参加しないとは言ってない。
★タイトルの意味は誰も見抜けませんでした。
★それはともかく、裏短コンで見たいのは、10枚で出来ることを駒数を増やして実現したような作ではないのです。
「推敲して駒数を極限まで削って、それでも盤面配置が10枚を超え、表短コンに投稿できなくなってしまった」という作、要するに、それを表現するのにどうしても盤面11枚以上必要な作です。
★やるなら「エデンの園配置」くらい突き抜けましょう。どう評価されるかについて保証はしませんが。
★作者には昨年紹介した「サイド捨テップ」のような作を期待したいところです。短い手数では作者の持ち味がなかなか生きないですね。
第ϻ回裏短コン「う、ざいこは セイリ ちゅう」★今年はこれが最後の更新。皆さま良いお年を。
〆
- 2018/12/31(月) 18:00:00|
- 第ч回裏短コン
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★裏短コンの結果稿を再開します。
9位「突進」馬屋原剛作
58桂、同と、45金、56玉、67龍、同玉、46金まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
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人数 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 6 | 4 | 6 | 5 | 2 | 1 |
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正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.590人気投票 1位:1票 2位:1票 3位:1票
ベストタイトル投票:なし
★3年前の第n回裏短コンの優勝者、馬屋原さん。今年は正統派の手筋物で登場です。
★持駒の金を手放した状態で35玉と逃げられると詰みません。45金が有力ですが、その前に58桂と捨てておくのが大事な一手。
同とと取らせてから45金と打ちます。
56玉に、67龍が強烈な一手。同玉に46金と引けばこれで詰み! 初手は58の退路を塞ぐ捨駒でした。
★ちなみに6手目同龍なら55角成まで。変同ですが、全解答者が同玉の解答でした。まあどちらが作意かは一目瞭然でしょう。
★なお、11角や97龍は、それぞれ一つでも近づけると余詰が生じます。
作者昨年はいろいろと大変で参加できなかったので、今年は参加できてよかったです。何年か前の解答選手権没作です。
タイトルは龍が突進するので。安直ですみません。
★そのまんまですが、来年の干支の亥を思わせるタイトルではないでしょうか。
嵐田保夫白眉の6七龍の豪快さは分かっていても気持ちいい。
まつきち突進は67龍か。金の動きも味がある。
おかもと猪龍。
NZ5手目が最高に気持ちいい手
林石5手目の龍の投げ出され方が衝撃的。
有吉弘敏あまり見ない詰めあがり。
竹中健一最終手で視界がぐっと開けるこの感じが好きですね!
みつひさ最終手のとぼけた味が堪らない。
山下誠打った金を最後に引く。この感触がよい。
大瀬戸金の動きに味がある
野々村禎彦開き王手系では最難問。45金の不利感と、67への龍の効きによる67龍の指しにくさが秀逸。
梶谷和宏なかなか詰まずに焦った。67竜は今回のコンクール中最高の妙手。最後の金引きも味がいい。
占魚亭初手の効果が活きている。
soga最後に効いてくる初手の桂捨てが入り好感触
★桂捨ての意味は最終手で判明します。この点をプラスに感じた解答者がいる一方で。
くじら67竜が強烈。58桂,同と以外の逆算は難しかったですか
シナトラ最後の変同はともかく初手が必然なのは辛い
★初手が何となく指してしまう類の手なのをマイナスに感じた解答者もいます。万人を納得させるのは難しい……。
園川2枚の角がレーザー光線のように玉を仕留める。
高縄山ろくサーチライトの角が良い。
★中心手は5手目ですが、すべての着手が満遍なく短評で触れられているのが面白いところです。
★さて作者予想です。
奥鳥羽生最後で纏める短篇の一つの形。(有吉さん)
太刀岡甫初手の効果が詰上りで現れる構成と、決め手の龍捨てが焦点である点が良い。ただ、あくまで普通作という感じで印象には残りにくい。
作者は竹中健一さん。
あたまかな見た目は普通。
手順はまあまあ。
作者予想は竹中氏
絶対優勝するマン67龍がカッコいい。この収束が焦点捨てに出来るとは目から鱗。作者予想は園川さん。
三輪勝昭初手が甘い。他にする事もなさそうですが。
好い作品だけど、どこにも突進って感じがしないので0.5点減点しました。
作者予想b+=園川作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
青木裕一「ダイビングブロック」と似た狙いだけど、こちらは駒を捨てている。
作者予想はくじらさん。ここも作風知らないのでテキトーです。
ルモ6手目非限定は痛いけどレベル高いしカッコいい
作者予想:くじら氏
イキロン最後の変同は気になります。ここは同玉に限定したいですね。
作者予想:馬屋原剛
★イキロンさんが唯一人的中。
5手目、焦点捨てにしていることでインパクトは増していますが、変同は気にする人は気にするところです。同玉が作意なのは明らかですが。
馬屋原剛自作。他の作品と比べると名前が平凡過ぎた。
★過去の裏短コン発表作とは作風もタイトルの付け方も違うため、作者予想者泣かせな作でした。
★最後に、焦点への龍捨てが印象的な作を紹介。
■駒三十九氏作 詰パラ1965.9
「からくり箱」第24番
26龍、45玉、56金、同桂、37桂まで5手。★若島正氏が中学1年生の頃、一ヶ月かけて解けなかったという5手詰。確かに初手は見えにくいです。
酒井克彦詰将棋作品集「からくり箱」は必読です。
〆
- 2018/12/30(日) 23:00:00|
- 第ч回裏短コン
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本日は裏短コンの解説は小休止。詰パラ12月号の感想を。
■表紙変化がやや深いが、一番それらしい応手が作意のためそれほど難しくはない。
しかし難易度はこのくらいがちょうどいいぜよ。
■短コン裏短コンとネタが被っている作もちらほら。まあそれはいいとして、残念ながら心を揺さぶられた作はほとんど無かった。
■同人室課題が良かったのか、まずまずな印象。三輪さんの作が無いのは残念だが。
■創棋会作品展7作も出せるんだ。それにしても一見さんお断りの品揃え。
個性は盤面駒数の多さでなく手順自体で出してほしいものだ。
■ヤング・デ・詰将棋OB作品展自分の記憶の中のヤン詰は「〇〇くん作」表記ではなく「〇〇さん作」表記の時代。
■ちえのわ雑文集原図と改作図、どちらも良いがどちらも不満。
■第29回社団戦参加記~最終日編~改めて、全勝での昇級おめでとうございます。控え組…と思わせて実は秘密兵器? 層の厚さがいろいろおかしい。
■結果稿【小学校】
小14、7手詰で玉方銀生3回は前例なしだったのか。13手詰の後半7手で玉方銀生3回の作があるので、前例なしと言われてもピンと来ないのだが、素直に喜んでおこう。
【中学校】
中15、4手目合駒した場合の変化処理(を利用した着手)をどう呼ぶか。とりあえず「連結による変化処理」などと呼んでおけば文句は出ないだろう。
【短大】
5作とも見事な出来だった。作者名を見れば当然か。
【棋士の宴】
客寄せありとは言え、74名の解答はすごい。⑤はとりわけ好作。
【創棋会作品展】
曲詰作家が不在なためか、ややぎこちなさが感じられた。
【アマ連杯握り詰】
大学院手数3作には苦笑するしかない。まあ全国大会参加者なら解かなくても手順は判っているのだが。
④と⑤は客寄せだが、「アマ連杯握り詰」という名称で賞金も出ているので、これらを①②に置くわけにもいかないのだろうなあ。
【朗人作家倶楽部】
④は言うほど易しくなかった。機構や手順の解説もちゃんとすべきだと思うのだが……。
【デパート】
⑤が大作。単玉小駒図式で長手数を実現しようとすると、従来は飛合を発生させて龍追い、というパターンだったが、「持駒変換×と金剥がし」で更新できるとは! 寿~新扇詰→メタ新世界 の流れに似ている?
■デパート出題この選題は、在庫難の大学院に対する宣戦布告。対抗措置として、1月号ではデパートっぽい作を選題しておいた。
冗談はさておき、今後は「学校向き」「デパート向き」などという表現はあまり使わないようにしたい。
■ほっとのイチ押し!<コンセプト>詰パラのその月の出題作の中で「これは是非解くべき」と感じた作を1作選ぶというもの。
解答競争の関係もあり、原則として詰棋校の出題作は対象としない。また、放っておいても高評価になるであろう作や、難解過ぎる作も対象としない。
今月はこの作。
◇同人室⑨ 金子清志氏作趣向作のような構想作のような。
〆
- 2018/12/29(土) 23:00:00|
- 詰パラ感想
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★解説を書いている途中で寝落ちしてしまい、いつもの時間に出せず。
14位「裏七味」おかもと作
35と、23成香、57成桂、同成銀、66金、同馬、45龍まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
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人数 | 1 | 1 | 3 | 3 | 2 | 6 | 3 | 5 | 3 | 0 | 1 |
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正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.419人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:4票
★作年は正統派で登場したおかもとさん。今年はちょっと変わった系統で登場です。
★成駒が多い初形が特徴的です。さてどんな手順が出てくるでしょうか?
★初手から57金は45玉で逃れ。また初手57成桂は55玉、66成桂、46玉でこちらも逃れ。
そこで、初手35と。45の逃げ道を塞ぎ、46玉に36とを用意しています。これには23成香と角を取る一手。
ちなみにここで57金が相当際どい紛れ。同成銀、同成桂、55玉、66成桂、54玉……何とか逃れているようです。
★作意は金を温存して57成桂。これなら同成銀の一手。そこで66金と打てば、同馬に45龍で詰め上がりました。
★さて狙いは? タイトルと手順を見れば一目瞭然ですね。
作者順列七種駒着手、ただし成駒(金を除く)。甘いか辛いか、味のほうは不明。
★7手詰で七種着手、は誰でも思い付くネタですが、
ここを見ると、作例は順列七種着手だけでも過去に10作ほど。案外、使い古されたネタのようです。
★ならば成駒でやってみよう、という発想が面白い。前例はありません。
★余談ながら、本作は隠しテーマとして「成駒以外の駒はすべて、不動 or 盤上から駒台へ移動 or 駒台から盤上へ移動」というものもあります。
「成駒はすべて盤上を移動」だと良かったのですが、残念ながら「36と」のみ不動です。
★タイトルの効果もあってか、解答者ほぼ全員が成駒順列着手についてコメントしています。
soga裏順列着手は、裏短コンに適したテーマだと思う
野々村禎彦成駒全種1回ずつ動かすネタ作。開き王手は35と限定で金も打ち捨てで入れているのが良い。
林石手順を見ると裏七味。使用駒裏七味はあるのでしょうか。
園川順列成駒(+金)着手。手順前後しそうになりました。
高縄山ろくこのアイデアには恐れ入った。
NZ着手順が、と、成香、成桂、成銀、金、馬、龍だから裏七味でしょうか
占魚亭成駒六種着手が狙い?
有吉弘敏なるほど。全て成駒という事ですか。
くじら面白いアイデアですね~成り駒に必然性があればさらに良かったです
竹中健一順列成駒着手とでもいうのかな(金が入っているのでちょっと違う?)。
ただし、成駒の必然性がないのでやはりかなり苦しい…
★この駒数で成駒に必然性を持たせるのはさすがに困難かと。
★そう言えば、成銀成桂成香の配置が嫌われるのは何故でしょうね。不自然だというなら、実戦では1~3段目ならどれも「と金」と同じくらい見かけますし、4段目なら、と金よりもむしろ成銀の方が出現頻度が高いような気がします。
★ちなみに、先日の藤井聡太七段の対局で4段目の成銀が出現していました。
大瀬戸思わずギョッとする初形
みつひさ2度度肝を抜かれる。捨て駒入りで手順もまずまず。
梶谷和宏何が起こるのかと思った。順列成駒着手ですか。よくこんなこと考えますねえ。
山下誠なるほど、順列着手を裏駒で表現。これはタイトルも作品の一部。
馬屋原剛タイトルからすぐに解けた。
シナトラ成駒位順着手とは面白い発想。
嵐田保夫手順は七味が効いていなかったか。
★成駒であることを抜きにすれば、捨駒主体の正統派な内容です。
★さて作者予想です。
イキロン成駒の順列着手。金だけ生駒ですけど(笑)
作者予想:園川
あたまかな見た目は裏短コンだから裏駒だろうが、自陣成駒が嫌いなんだってば!
手順は特になし。
作者予想は絶対優勝するマン氏
絶対優勝するマン「裏」短コンらしいアイデアだけど全圭杏に必然性がない。作者予想はルモさん。
青木裕一狙いは分かりますが、どことなくコレジャナイ感が……。
小駒が全部金の動きだからでしょうか?
七色なのでルモさんが作者と予想するけど、こういうひねり方をしなさそう。
まつきち手順を書いて知る着想。着手順列を成駒で実現。金を裏返せればなお良かった(笑)。
これはルモさん?(虹色の連想…)
★ルモさんは手順に関して趣向を凝らすイメージはありませんね。
ルモと→龍の成駒の順列着手、成立させたのは凄い
作者予想:おかもと氏
太刀岡甫初形が狙いだったら1点だが、当然そんなことはない。考えたこともない構想のため創作難度がわからず、黙って高評価を付けるしかない。発想の勝利といえる。
作者はおかもとさん。
奥鳥羽生タイトル・配置から強い意思を感じる。解答入力の文字数がちょっとだけ多い。(笑)(おかもとさん)
三輪勝昭裏順列着手ですね。金の着手は認めても良いけどタイトルの七は認められないな。
作者予想b=おかもと作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★9名中4名が的中。的中者が多いのは、こちらの作品があったからでしょうか。
■おかもと氏作 my cube 2016.11
第φ回裏短コン「王≠玉」
49王、45玉、85飛、同角、44金、同銀、37桂、同香成、46歩まで9手。★王と玉は字が違う、それを利用した九種順列着手! 「裏七味」もそうですが、着眼点が一味違います。
解説や短評などは
こちらで。
〆
- 2018/12/28(金) 21:00:00|
- 第ч回裏短コン
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| コメント:2
★年賀詰をでっちあげる。
15位「イケてないのにスカしてる!」竹中健一作
35桂、34玉、46桂打、35玉、34飛、同香、54桂まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
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人数 | 0 | 0 | 2 | 5 | 6 | 5 | 3 | 3 | 3 | 0 | 0 |
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正解28 誤解0 無解2 評価無効1
得点
2.393人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:3票
★解答強豪で、最近は創作の方も手掛けるようになった竹中さん。
★28香を働かせたいところですが、馬筋を通したまま15桂と跳ねるのは34玉で、43に逃げ道が空いていてどうもうまくいきません。どうやら初手は35桂と跳ねるしかないことがわかります。
2手目12玉(14玉も同様)は、13飛、同玉、23桂成、14玉、24馬まで。再度両王手が出て詰みですが、駒が余ります。
そこで2手目は34玉。
★ここで46桂打と重ねて打つのがちょっとやりにくい手。35玉とさせて、34飛と逃げ道を塞ぎ、同香に54桂と跳ねれば、何とこれで詰み! 3手目に46桂と跳ねて節約すると、最後に46に合駒が利いてしまいます。
作者本誌12月号の短コンに初めて投稿したので、
こちらの裏短コンにも初めて投稿してみます。
狙いは、重く打つ46桂打と最終手の軽い桂跳ねのアンバランスです。
初形がイケてないのに、最後にスカしてるというなんだか不思議な感じが伝われば嬉しいです。
★重い46桂打を中心に、桂の着手を際立たせるような構成はなかなかです。タイトルもそこそこ票を集めました。
★実は初手13飛などの検討用紛れが結構深いですが、さすがに作者はしっかり見切っています。読んだ人はあまりいないでしょうけど。
山下誠桂馬を跳ねて打ってまた跳ねる。このリズムが快い。
有吉弘敏桂づくし。
野々村禎彦一本道だが狙いは明快。46への効きを残す桂の重ね打ちが良い。
おかもと逆跳。
園川重く打って身を躱す桂馬。
soga馬のラインを閉じて閉じて最後に開く
大瀬戸大技が出そうな形から重い46桂打のギャップが面白い
くじら逃げ道塞いでぴょん
高縄山ろく桂フェチの味わいが濃い。
★桂に関する短評が多く、印象づけることに成功しています。
みつひさダサい両王手で始まるのがGOOD。
シナトラ第一感の連続で詰んでしまった。
★筋がいい、と褒めて良いのかどうか。
嵐田保夫二手目1筋に逃げた場合の変化も同手数なのはちょっと残念。
★割り切れてますけどね。
まつきちいきなりの両王手からスカシ詰。3手目がやや指し難い。
NZ3手目が見えずに苦戦しました
占魚亭スカが透かし詰の略なのは分かったけど、イケが何の略なのか分からない。
★単に、初形がイケてないということでした。
★作者予想です。
馬屋原剛初見の時より配置がスッキリしている。
★社団戦で少し違う図を見せてもらっていた、とニコ生でコメントあり。
梶谷和宏46桂打が超打ちにくい。最後の桂跳ねもイケてます。2年前の「名勢子」と雰囲気が似ている。これは園川さんでしょう。
★残念、違いました。
あたまかな見た目は貧乏でスッキリ。
手順は物足りなさは有る。
作者予想は太刀岡氏
青木裕一予想通りの透かし詰。手順はイケてないわけではありません。
作者予想は竹中さんと迷ったけど野々村さん。タイトルはある程度、年を取った人のイメージ。
★惜しい、二択を外しました。
ルモ桂馬がたくさん楽しい作品
作者予想:野々村禎彦氏
太刀岡甫跳ね違いの収束は面白いが、超短編にしては場当たり的な逆算に感じる。あと、もう1枚減らせそうなので裏短コン的にもイマイチ。
作者はくじらさん。
★37桂・38桂→56金も可能ですが、3手目の感触がかなり変わります。単に駒を減らせば良いというものでもありませんね。
絶対優勝するマン28香は詰上り不要。2筋の利きが重複しまくりでせっかくの透かし詰が台無し。作者予想は野々村さん。
三輪勝昭2手連続で馬道を自ら止め、1枚の桂は消えもう1枚はスカす。手順構成が素晴らしい。
これをモデルメイトで創ったなら倍近い点を付けています。
作者予想b=竹中健一作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★詰上がりで28香が不要となっており、攻め駒の利きが重複しているため、爽快感が薄れています。
逆算過程でこのような駒が生じないように作れていれば、もっと詰上がりが生きたと思います。
イキロンヌルヌル感が狙い?ちょっと玉が動きすぎる嫌いがあります。
作者予想:竹中健一
奥鳥羽生馬利き二重遮断・重複手・最終という桂が主役。紛れはないが変化はある初手。(!=竹中さん)
★竹中さんは解答の際、短評で「!」をよく使用しています。これが最大のヒントでした。
竹中健一自作です。最下位を争うような作品かもしれませんが、
それでも短評とか見ながら今後の創作に活かしていきたいと思います。
掲載してくださってありがとうございました!
★最後に、桂打→逃げ道を塞ぐ→逆側に桂跳ね、が印象的な作品を紹介。
■山本昭一氏作 詰パラ1980.5
現代詰将棋短編名作選 第39番
46金、同玉、36金、55玉、37馬、54玉、52龍、53金、46桂、55玉、53龍、同桂、54金、同馬、34桂、37飛成、56香まで17手。(詰上がり図)

★17手なので、適切な作例ではないかも知れません。
味のある着手が続き、収束に向かうにつれてさらに盛り上がっていく、炙り出しとしては理想的な構成です。
★また、この素材は駒数が多くなりがちですが、合駒を取る手を入れたり炙り出しにしたりすることで目立たなくさせています。見習いたいところですね。
〆
- 2018/12/27(木) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
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| コメント:2
★年賀詰創作に苦戦中。
17位「唯一の捨て場所」くじら作
49飛、同金、42飛、51玉、49飛成、24と、42金まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
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人数 | 0 | 1 | 6 | 2 | 7 | 4 | 4 | 4 | 1 | 0 | 0 |
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正解30 誤解0 無解0 評価無効1
得点
2.324人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:なし
★裏短コン初登場のくじらさん。意欲的な作で登場です。
★初手は4筋に飛車を打つ一手。39金が意味深ですが、まずは紛れを読んでみましょう。
・42飛は51玉で、96角と3枚のと金の守備力が強くて逃れ。
・43飛は32玉で、21に逃げ込まれると届きません。
・44飛なども同様……いいえ、32玉と逃げられても詰む場所が1ヵ所だけありました。
★初手は49飛! 32玉なら39飛と金を取り、21玉には12金で詰み、43玉には33飛成以下で詰みます。
また、48歩合なら、42飛、51玉、48飛引成、24と、42龍まで、飛車2枚を連結させる筋で7手駒余り。どこに中合をしてもこの筋が成立します。
★2手目は同金ですが、42飛と打ち、51玉に49飛成と金を入手できるのが初手の効果。24とに42金と打って詰上がりとなります。
作者過去の7手詰最遠打作品は2~8段目に敵駒の利きを置いています.
今回は最遠地点にのみ利きがある7手詰最遠打をテーマに創作しました.
当然初手43飛や44飛の筋がキツく,その点が創作上苦労しました.
右辺の配置を得られたことで何とか完成しました.
駒数も最大限削ろうと思いましたが,12枚から減らなくなったので裏短コンへ投稿します.
★調査しましたが、この「2~8段目に玉方駒の利きが無く、9段目のみに利きがある。その状態で9段目に最遠打」という条件は単玉7手では前例なし! これは凄いことです。
★細かい部分まで分析している解答者もおり、作者のやりたかったことはまずまず伝わったようです。
梶谷和宏タイトルと39金配置が解答を暗示。いや明示かも。
嵐田保夫3九金が異様。
林石一目で最遠打が見えるとやはり嬉しいです。
占魚亭ひと目の初手。素直すぎる手順だけど、こういう作品好きです。
高縄山ろくかなり直球のヒントでした。
★作者の表現したいことがストレートに伝わるタイトルはむしろ好感が持てます。
みつひさ何度見ても不思議な手順。短手数でうまく表現。
有吉弘敏一度は作りたいテーマ。
おかもと遠飛。
山下誠質駒を作る飛車捨てが実戦的な手筋。
シナトラ前例多く、金を取る順を作意にするのはマイナスポイント。
竹中健一これは見たことある手筋。下段の金の配置がミエミエなのが…
★前述のとおり、前例は無いのですが、細かい条件まで見てもらえていなかったようで、ちょっと損をした感じです。
soga間に受方の利きが入り込まないのが上手い
大瀬戸玉方にとっては憎らしい39金
園川捨駒を取らされるという不思議な手順。
NZ盤面を大きく使った一作ですね
馬屋原剛浦壁手筋で、この「質駒を取る」という意味付けは意外と珍しい?
まつきち有名な小林さんの作品を想起する(現代詰将棋短編名作選105番)
奥鳥羽生名作を思い出すが、中合箇所に玉方駒の利きがないという工夫を感じる。三手目以降にも工夫がほしかった。
★仕方ないこととは言え、名作と比べられてしまうとつらいところ。
不透明人間質駒を取らない手順にできなかったか。また、39金は38か37に置きたい。
★狙いが前述のとおりなので……。
野々村禎彦狙い自体は面白いが、39金→34金とすれば43飛、32玉、33角成が消えるので11桂は不要、さらに96角→63角とすれば64銀も不要で、作意は盤上10枚で成立する(自陣と金を並べる必要もなくなり、61桂&62歩で十分)。
34金配置ならば44飛で質駒化する筋と一目ではわからないが、39金配置だと一目なので、紛れを犠牲にして離し打ちの記録を取って裏短コンの要件をクリアしたことになる。
金の位置は34~39どこでも機構は一緒なので、最遠打にしたことで手順の妙味が増しているわけでもない。「紛れのために裏稼業」と同様の問題を抱えていると判断し、評価も揃えた。
★配置はコンパクトになっているし、不自然な自陣と金を無くすこともできています。その点では改良と言えます、が! 同時にとても重大な間違いを犯しています。
ズバリ、野々村さん案では「作者の狙いが消えてしまっている」。
この点で、野々村さんの案は棄却せざるを得ません。
そもそも、本作は42~48に打てば取られずに済むのにわざわざ取られる49に打つ、というのが狙いとなっており、最初からそれを目標として創作が行われています。
このことはタイトルからも明らかです。
最初から10枚で成立するところに紛れを増やすために駒を増やした「裏稼業」とは全然違いますからね。
★作者予想ですが、さすがに困難だったようで。
太刀岡甫いわゆる浦壁手筋に似ているが、遠打の意味付けが取駒選択ではなく単純な金取りなので別物。7手で金を取りきってしまうのは珍しいかも。しかし、さすがに視覚的な既視感が強く、小林敏樹作には劣ると思う。
作者は絶対優勝するマンさん。
ルモ狙いの初手が打ちにくい好作、変化・紛れも上手く割り切る
作者予想:soga氏
あたまかな見た目は個人的に自陣と金は嫌いなんで。
手順は何か欲しい。
作者予想は野々村氏
青木裕一49飛は第一感ですが、4筋に利きがないのは「ん?」てなりました。
作者予想はシナトラさん。作風はよく分からないのでこの辺はテキトーです。
三輪勝昭初手、唯一の取られる場所になっているのが良い。
そこに打つ理由が取るためで、取らせる理由も取るためなんで僕は作品としては評価してないけど、この催しものには打ってつけな作品。
作者予想b=青木裕一作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
イキロンぶつけて打つ最遠打が狙いだと思いますが、ちょっと構図に既視感が強いです……。
作者予想:奥鳥羽生
絶対優勝するマン小林敏樹の39香や浦壁和彦の93飛を彷彿とさせるが、質駒(39金)狙いにすることで43~48に打てば捨駒にならないのが良い(小林作は33~39の全ての地点に守備駒が利いている)。作者予想は奥鳥羽生さん。
★作者予想はまたも的中者なし。
くじらみんなレベル高い
★評点は伸びませんでしたが、過去の作例を踏まえ、今まで誰もやったことのないことを実現した、その姿勢に敬意を表したいと思います。
★最後に、短評でも多数触れられていた2作を紹介します。
■浦壁和彦氏作 詰パラ1977.8
現代詰将棋短編名作選 第14番
93飛、同銀、23飛、34玉、93飛成、12香、23銀まで7手。★93飛で銀を質に。2手目83歩合は23飛~83飛右成という、飛を連結させる筋で詰み。この変化処理を利用した遠打が浦壁手筋……かと思っていたが、
ここを読み返すと、飛を連結させる変化処理の部分ではなく「取る駒を指定する遠打」のことを浦壁手筋と呼ぶらしいです。
■小林敏樹氏作 詰パラ1985.7
現代詰将棋短編名作選 第105番
39香、同馬、33飛、22玉、13飛成、同玉、23角成まで7手。★2手目に38歩合は32飛~38飛成。これは浦壁作と同様。
面白いのが3手目以降で、浦壁作と同じように32飛~39飛成と馬を取るのは14龍で逃れ。
作意は33への馬の利きが無くなったのを利用し、33飛から飛車を成り捨てる収束に結び付けたのが秀逸。
〆
- 2018/12/26(水) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
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★クリスマスは合を語って過ごすのが詰キストの鑑。
16位「紛れのために裏稼業」野々村禎彦作
36飛、48玉、28龍、同と、58金、同玉、38飛まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|
人数 | 0 | 1 | 1 | 6 | 5 | 6 | 3 | 2 | 2 | 1 | 0 |
---|
正解28 誤解0 無解2 評価無効1
得点
2.377人気投票 1位:- 2位:- 3位:2票
ベストタイトル投票:なし
★野々村さんは短手数から長手数まで、あらゆる系統の作を発表していますが、短編は捨駒を基調とした作が多い印象です。
★さて本作、慣れた人ならば58金と捨てて両王手の詰上がりが見えることでしょう。
それを実現すべく、初手47飛、同玉、36龍、48玉、58金…という筋も見えますが、実は47飛に対して38玉で逃れ。
★初手は36飛と重く打つのが正解です。47玉なら27龍で詰み。したがって48玉とします。
ここで28龍と捨てれば、38歩合は58金~38飛で、こちらは駒余り。28同とに対しては当初の予定どおり58金~38飛で詰みです。
★解説が前後しますが、3手目45龍とするのはどうでしょうか? 47歩合なら同龍~58金として詰みですが……。
実は、45龍に対して46角成!同龍、47金合!とするのが唯一の受け。以下も手は続きますが逃れ。尤も、7手以上かかるので作意でないことは明らかですが。
作者△56香を金駒にしておけば、初手▲47飛は取れるので△29銀は不要、3手目▲45龍は△47合で詰まないので△65金も不要で盤面10枚に収まりますが、3手目▲45龍の紛れを入れたかったので。
配置を整理していたら裏短コン条件から外れたので、この紛れを利用して駒を増やしたとも言えますがw
67の駒は58に効きがなければ何でもよいのですが、香にして対子図式にしてみました。
★タイトルにも入っているように、これが作者の狙いでした。ただ、これに気付かなかった解答者も多かったようです。
馬屋原剛飛をどこから打つか、飛を捨てるのか龍を捨てるのか悩んだ。
大瀬戸紛れにはまった
まつきち手順前後の紛れ、弱いか。
soga紛れが分からない。角が動き出しそうな気配がするが・・・
竹中健一タイトルが意味深なのかな…
ひと目で詰んでしまって狙いが分からなかった…
奥鳥羽生初手に重複的な不利感がないので、表稼業に徹しても良かったかも。
NZ裏稼業が何か分かりませんでした
みつひさ不穏なタイトル。間違えてそうで怖い・・・・・・
★すんなり作意に入った解答者にとってはタイトルの意図が伝わらなかったようです。
くじらちょっと重い感じですが,両王手が決まりました
高縄山ろく初手はなかなか打ちづらい。
おかもと重打。
園川重く打って両王手で詰ます。この形で飛車と角が2枚とも生駒なのは珍しい?
★「重く飛車を打ってからの両王手」が狙いだと感じた解答者が多数。
占魚亭詰み形が見えみえだけど、飛(竜)を引く感触が良い。
梶谷和宏真のバッテリーは初形には出現していなかった。
山下誠両王手にまっしぐらの手順で、あっけない。
シナトラ57角が勿体ない配置。
嵐田保夫既に先が見えてしまっている。
★さて作者予想ですが。
有吉弘敏初手47飛の紛れに誘われた。
過去のテーマから青木氏と予想。
青木裕一作者の予想に反して(?)、紛れにはほとんどはまりませんでした。
タイトルと内容からして竹中さんの作品と予想します。
絶対優勝するマン素直な手順。作者予想は竹中さん。
ルモ難解さはないけどパズルチックで楽しい
作者予想:竹中健一氏
太刀岡甫偽バッテリー。初手から結構悩む。タイトルの意味は3手目45龍の余地を残すために何枚か増えているということ。このような変化ゼロで紛れ重視の作品は解いた後すぐ評価しないと点が下がる。手順の方は、ツボは押さえているものの新味はない。
作者はルモさん。
イキロン狙いの紛れは45龍ですか。先に28龍が見えてしまうのが痛いですね。
作者予想:梶谷和宏
三輪勝昭両王手の詰上りは直ぐ見える。
47飛、同玉、36龍でそうなるが47同玉からの詰みは瞬時に見えるので先に38玉を読むと詰まないなとなる。
タイトルを考えると、紛れ作りは失敗だと思うけどどうなんだろう。
主役に見えた25龍が邪魔になるのと、捨て方が好感触な好作です。
作者予想c=シナトラ作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
あたまかな見た目は狭い入玉形、圧迫感を受ける。
手順は基本手筋だが、清涼詰で綺麗に決めた。
作者予想は奥鳥羽生氏
★作者予想は的中者なし。実は野々村さんも表短コンの方に似た作を出しており、詰パラ12月号を見たうえで予想していればというところでしたが。
野々村禎彦56香を金駒にすれば、29銀も65金も不要で作意は盤上10枚で成立するのに、3手目45龍、46角成(移動中合)、同龍、47金合(限定)の紛れを入れて駒を増やした裏技への裁きやいかに。
★作っていく途中で、当初とは別の狙いが入ったり狙い自体が変わってしまうのはよくあることです。
しかし本作、「重く飛を打ってからの両王手」が当初の狙いのはず。この手順を全く変えずに紛れを狙いにしようとしました。
例えるなら、一度完成した推理小説を、ストーリーはそのままで登場人物を少し増やしたうえ、ほとんどストーリーに絡んでいない別の人物を犯人に変更した、という感じ。
そうやって書かれた推理小説が、果たして読者の心に響くでしょうか?
★紛れがテーマというのは非常に難しく、少なくとも最初からその方向で作っていないとなかなか解答者には伝わらないものです。
★ただ、評価が伸びなかった一番の理由は、詰上がりが両王手の作として上位互換の作があったからでしょう。
★最後に、紛れをテーマにした作品を紹介します。
■若島 正氏作 詰パラ2018.11
★先月出題されたばかりなので、作意は伏せておきます。2枚の龍の捨て方は次のように6通りあります。さて正解はどれでしょう?
・36龍→73龍
・63龍→37龍
・37龍→36龍
・37龍→63龍
・73龍→36龍
・73龍→63龍
〆
- 2018/12/25(火) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
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★クリスマスなのでサンタ…ではなく三味一帯。
8位「三味一帯」奥鳥羽生作
78角、同龍、28馬、13玉、12龍、同玉、24銀まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|
人数 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 2 | 9 | 8 | 1 | 3 | 1 |
---|
正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.595人気投票 1位:- 2位:4票 3位:-
ベストタイトル投票:なし
★裏短コンは皆勤の作者の一人、奥鳥羽生さんの作品。
★18香と92龍、開き王手が2方向から可能な初形。
しかし、初手24銀は18龍。そこから馬を55や46に開いても逃れです。どうやら18香を取られてはいけないようです。
では初手28馬は? これは82銀合!が逆王手で逃れ。91王はこれを詰まなくする配置です。
★これを踏まえて、初手は78角! 23合なら24銀を用意しています。また、13玉なら46馬~12龍で詰み。このため同龍の一手。
そこで28馬と引けば、もう82銀合や82角合は同龍で無駄合。その他は何を合駒しても24銀で詰みです。
4手目は13玉と逃げるのが作意ですが、12龍と捨てて、結局24銀までで詰みました。
★3枚の大駒の大きな動きが印象的です。
★タイトルについてです。「さんみいったい」は、普通は「三位一体」と書きますが、「三味一帯」とは?
作者タイトル「三味一帯」:角馬龍という線駒三種の一連の大きな動きに対するこじつけ造語(王手駒も角・龍・(龍)・香の線駒三種)。
・「三味」=
三通りの異なる
味の大駒着手
・「一帯」=大駒着手を3つ合わせると
一本の
帯に見える

★ということで、なかなか凝ったタイトルでした。
★ちなみにタイトルに合わせて三番目に置いてみました。
作者(続き)大仰な配置(駒数・面積)だが変化極小&紛れ小。
難解度が低く解答者は拍子抜けといったところ。
玉方龍利き遮断の遠打&遠開きと〆遠移動捨駒の大駒の大きな動きが些かの主張(結果論・笑)。
遠打・遠開きは既存の単純な意味付で新味無し。
手数延長し馬を捨てたいところも無理あり断念。
★確かに28馬が残るのはやや気になりますが、7手の縛りを無くしたとしても、消すのはなかなか難しいようです。
梶谷和宏香を守るために角と馬が頑張った!
くじら逆王手を避けるための78角ですか。竜も捨てて綺麗な仕上がり。
おかもと遠角。
有吉弘敏双玉と角の限定打の理由付けとしては珍しいと思う。
みつひさ初手の意味付けと3手目の渋さが面白い。ダイナミックだけど細かい手順。
竹中健一28馬という手はあまり好きな部類の手じゃないですね…
野々村禎彦かなりの妙手順だが、双玉とは無関係に78角が第一感なので、逆王手の筋がかえって初手を確信させてしまうのが惜しい。46馬の筋を露骨に消した結果、12龍の残務処理感も強まっている。
山下誠双玉によって初手を入れるのはうまい。仕上げも完璧。
★解いたときの印象は人それぞれだなあと感じます。
嵐田保夫大道詰将棋的味があり、スケールも大きい。四隅を意識させる発想が素晴らしい。
soga8筋のラインの攻防が面白い
大瀬戸大駒捨てでの決着に爽快感
林石18香が要駒なのでこれを大事に...。
園川角と馬で龍と香を守る。
高縄山ろくなぜだか4手目に悩まされた。
NZ全ては開き王手のために
占魚亭馬を動かす前の下準備が重要。
馬屋原剛46馬から13銀成を狙うのかと思った。
★その筋でも作れそうです。
★さて作者予想ですが。
ルモ初手・3手目の限定がカッコいい
作者予想:太刀岡甫氏
絶対優勝するマン逆王手を食らわないために龍を移動させる。遠打に限定移動と豪華な内容。作者予想は太刀岡さん。
三輪勝昭5手が直ぐ見えて7手詰にする順が直ぐに分からず。4手目13玉は味のある応手だがこの狙いでこの手数では緩みに感じる。
作者予想c=野々村禎彦作。
a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家。
イキロン大仰な配置ですが、手順は思ったよりも素直でした。
作者予想:野々村禎彦
あたまかな見た目はいかにも構想もの。
手順は上手いが驚きが欲しいのは贅沢か。
作者予想は青木氏
青木裕一「天と地と」と狙いがかぶったせいで損しているのかも。
作者予想はあたまかなさん。(消去法)
シナトラ18香を守りたい一心の攻撃。玉方に妙防が無かったのが惜しい。
作者予想:絶対優勝するマン??
まつきちダイナミックな飛角の動きが素晴らしい。
これは有吉さん?(スパイラルの印象だけです…。漢字の命名はちょっと違うような気もしますが)
★有吉さんは双玉は使わない印象。
太刀岡甫6手目13玉がどうしても見えずかなり悩んだ。筋としてはよくある遮断だが、同じラインで2回行ったのは良い。無駄のない作りで好感が持てる。
作者は馬屋原剛さん。
★作者予想は的中者なし。遠打作品は他にもいくつかあり、当てるのは難しかったようです。
★最後に、角の遠打がテーマの7手詰として有名な作を紹介します。
■三谷郁夫氏作 詰パラ1999.12
現代詰将棋短編名作選 第251番
67角、34桂左、22桂成、13玉、68角、同龍、93龍まで7手。★中途半端に見える地点に打つ初手が絶妙。三谷氏と言えばこの作、という感じです。
〆
- 2018/12/24(月) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
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| コメント:2
★さて2作目です。
12位「ダイビングブロック」梶谷和宏作
55龍、同桂、46桂、45玉、36龍、56玉、54桂まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|
人数 | 0 | 0 | 1 | 4 | 6 | 7 | 4 | 4 | 1 | 0 | 1 |
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正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.429人気投票 1位:- 2位:- 3位:-
ベストタイトル投票:なし
★初手は55歩もありそうですが、同桂でどうも大駒が働きません。ということで初手は55龍。
55同金なら同歩と取ってしまい、同桂、65金打以下で駒が余って詰みます。
55同桂が作意ですが、46桂と打てるのが龍を捨てた効果。
★45玉で、一見56から抜けられてしまいそうですが、36龍、56玉の後、54桂!で詰んでいます。
打った桂を跳ねる最終手が印象的ですね。また、頭2手も龍と桂の手なので統一感があります。
作者玉を引っ張り出した桂が、最後は玉の元位置に跳ねて相手の馬筋をブロックするという狙いです。ジャンピングよりはダイビングのほうがイメージに合うと思い、このタイトルにしました。捨て駒らしい捨て駒がなく、味気ない印象を持たれるかもしれませんが、自分はこういうのが好きなんです。誰か一人でも、この玉と桂の短いストーリーを面白いと感じてくださればそれで十分です。いつも参加させてくださり、ありがとうございます。
★狙いは十分伝わったようです。
山下誠馬筋を遮る桂跳ねで決まるのは爽快そのもの。
園川最終手が気持ちいい。
くじら最後の桂跳ねがぴったりですね
soga最終手の感触がよい
有吉弘敏タイトルが最終手を上手く表現してます。
NZ最終手とタイトルがぴったり合いますね
占魚亭タイトル通りの最終手が気持ちいい。
★この評多し。
竹中健一タイトル見て初手が分かった。
曲詰を思わせる初形なのでちょっと残念かも。
まつきち詰上りは文字?何と読めばよいのかな?
★残念ながら炙り出しではありませんでした。
みつひさ桂馬の対比が浮き彫りになる構成が凄い。
野々村禎彦なかなかの妙手順だが、初手は55歩&44龍との三択でその後は一本道なので難しくはない。
おかもと擦寄。
馬屋原剛強引な初手
大瀬戸死中に活あり
林石初手から桂馬が主体と気が付きます。
嵐田保夫龍のダイビングヘッドから桂のスクリーンプレイは流麗。
奥鳥羽生空捨てではないが初手は強い味あり。狙いは最終かもしれないが、中盤に緩むのが気になる。
シナトラ5手目が緩い。
★7手という手数だけに緩みは気になります。5手目に56への捨て駒で決められればもっと良かったでしょう。
高縄山ろく詰上りの見当はつけやすい。
★さて作者予想です。
ルモトドメの竜を守る開き王手の感触がグッドです
作者予想:園川氏
★園川さんは今までの裏短コン参加作は全部最終手が桂でした。しかし少し作風が違いますね。
・
第n回裏短コン「カルマン渦」 ・
第φ回裏短コン「名勢子」 ・
第ϻ回裏短コン「偽りの鏡」絶対優勝するマン56に逃げられてヒヤッとしたが、アクロバティックな詰上りが用意されていた。作者予想はあたまかなさん。
イキロン一番悩まされました。途中の緩みは痛いですが、初手が強烈でオリジナリティを感じました。
作者予想:あたまかな
太刀岡甫2手目同金の変化と詰上りは面白い。しかし、この手順構成は玉の運搬が大変で捨駒が少なくなりがち。最短で実現したのに緩んだように見えてしまっている。
作者は梶谷和宏さん。
青木裕一意外な詰上がり場所!だけど収束流れた感が……
梶谷さんは詰パラでこういうのを出しているイメージ。
あたまかな見た目は何か炙り出されるかと期待してしまう。
手順は軽さが心地良い、際立つ最後の軽やかさ。
作者予想は梶谷氏
三輪勝昭収束素材からの創作だとしたら初手をどんな手にするかだが、詰上りに重要な63馬・67と、は初形でも重要なのが良いけど、その逆もあるのでこれで良かったかは微妙。
作者予想b=梶谷和宏作。
(a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家)
★的中者は7名中4名。さすがです。
なお、作者の昨年の参加作品がこちら。何となくタイトルや最終手が似ています。
・
第ϻ回裏短コン「ダブルミッション」★最後に、打った桂を最終手で跳ねて詰める作を紹介します。
■小泉 潔氏作 詰パラ1981.5
59飛、45玉、57桂、56玉、67角、同玉、45桂まで7手。★1981年度(昭和56年度)看寿賞短編賞受賞の名作。2手目の変化でも好手があります。
・2手目58歩合(58桂合は禁手)は同飛、45玉、46歩以下。
・2手目57桂合は同龍、45玉、54角!以下。
こう作るものなのですね。
〆
- 2018/12/23(日) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
-
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| コメント:2
★改めまして、ニコ生を観ていただいた皆さんありがとうございます。
画面はもう少し大きくできましたね。
開始までに手間取ったり、解説し損ねた点も多数。荒らしの対策など、課題や反省点も多く、改めて難しさを痛感しました。
★プレミアム会員の方は今日まで視聴可能です。
out of the Note...詰将棋コミュ★「お知らせ」にそれぞれの作品の解説開始時間を入れておいたので、目安としていただければ。
★そして本日から結果稿をスタートします。2日に1作くらいのペースで結果稿をアップしていきますのでお楽しみに。
6位「ブログでネタバレ」三輪勝昭作
33香、42玉、54桂、同飛、31香成、同玉、32香まで7手。点数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|
人数 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 2 | 6 | 4 | 8 | 5 | 0 |
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正解29 誤解0 無解1 評価無効1
得点
2.665人気投票 1位:- 2位:- 3位:4票
ベストタイトル投票:なし
★裏短コンの幕開けの作はどれにするか。割と悩むところですが、本作にした理由は、今回唯一右上6×6に収まっているから。
★しかし変化紛れが厚く、悩むかもしれません。
初手32香では同飛で逃れ。初手43桂でも同飛で逃れ。となれば焦点への33香は筋ですが、変化が深い。
・2手目33同銀は、13角成、同銀、32飛まで。
・2手目33同飛寄は、32香、42玉(同飛は43桂まで)、33角成、同銀、41飛まで。
・2手目33同飛引は、43桂、42玉(同飛は32香まで)、33角成、同銀、41飛まで。
いずれも駒余りで詰みます。
★2手目は42玉が最善ですが、54桂、同飛で飛車を逸らしておいてから31香成が好手順。24飛なら41成香までです。
作意は31同玉と取り、32香まで。攻方の着手は桂香だけですが、変化にボリュームがあり、とても重厚な印象です。
★ちなみに、元ネタはというと。
作者狙いは僕のブログの2018・10・7Twitter創作課題解答の記事を読めば分かりますが、ブログは読んでない人のために書きます。
これは収束3手が狙いです。狙いと言うよりまずそれが出来た訳です。
この元ネタは、Twitterでの手順指定の次の創作練習課題です。
【課題1】 「21香成、同玉、22香まで3手詰」の作品を作れ。 ・初手21香成で駒を取るのは不可。 ・双玉は不可。 |
これを単玉でとなると32玉に詰方23香・14角(馬)の形しかあり得ないでしょう。
その形は22香成は詰まないのに21香成が詰む形なんかあり得るのかって思います。
そう出来る原理はいくつかあり、ブログに考え得る原理を全部書きました。
全部書けたかは自信はありませんが、多くても10通り以下です。(続く)
・
Twitter創作課題・
Twitter創作課題解答発表★一例としては↓こんな感じです。
作者(続き)22香成とすれば良いのに21香成とするのはちょっとした妙手で、これを3手詰素材として使い、作品化してみたい。
どう作品化するかとなれば、23香を打つところから始めたい、と詰将棋作家ならなると思います。
手順にすると23香、32玉、21香成、同玉、22香迄です。
5手詰にするには32に詰方駒を置き、それが消去される事により22香が成立するようにするしかないのですが、この場合それはありません。
すると初形で22に玉方利きを作り3、4手目で外して7手詰になります。
手順をかけて外す創り方も妙味はありますが、まずは7手で創ってみようとなりました。
【課題2】 先ほどの課題1で、23香を打つところから始めよ。すなわち、 「23香、32玉、〈2手入る〉、21香成、同玉、22香まで7手詰」の作品を作れ。 玉位置は平行移動しても可。 |
玉位置が21では難しく、31に移動させました。
さて、手順成立のネックは、初手32香では詰まず、33香なら詰むようにする必要がある。
では、2手目32合とされたらどうするのか?
かなりの難題でしたが解決したのが参考図です。(続く)
33香、42玉、54桂、同銀、31香成、同玉、32香まで7手。作者(続き)さて合駒処理はどうしたか。何の事はない。困る合駒はなくしただけです。
34歩は最終手34香でも詰まなくする意味があり、香は63に使うと後1枚なので許せますが、2枚の桂は酷い。(続く)
★参考図で2手目32合は、桂香が売り切れのため飛金銀しかできず、同香成と取れば7手駒余りで詰み。
これで一応創作課題2はクリアしました。しかし作者の言うとおり、桂香の配置がいかにもダサいです。
作者(続き)次に思い付くのが、34飛を置き、飛の裏への香打にして利きを消す事です。32合は同角成で詰み、いきなり32香は同飛で詰まない、という意味づけ。
ネックは33同飛の変化をどうするか。次に32香からばらされた余詰筋がきつい事。
まだあります。
31香成に24角を抜く手がある事。これは31香成を成立原理に33合に同馬と取る形は使えない事になり、その制限から33に詰方利きが必要になり、それで32香から精算する余詰が消せるのか。
それには玉方の33の利きを更に2つ増やすのが必要で、34飛が同飛と取ってくる変化だけでも困っているのに。
これを一発解決する妙案がありました。
13飛、22銀です。
これで33香が焦点捨て駒になり、どちらかの飛で取らせる好手筋が変化に内蔵されて一気に作品価値も上がりました。
★改めて参考図と発表図を比べてみると、手順はほぼ同じですが、香打の感触や変化手順などがはるかに良くなっていることがわかります。創作過程も面白いですね。
★さて短評です。
NZ焦点の香とそれを取らない手順が面白いです
馬屋原剛33香打ちから始めたことに価値がある。33香を取る変化もそれぞれに味があって良い。
みつひさ槍を深く突き刺して、トドメ。
野々村禎彦51と&63歩配置が54桂と打つ筋を明示しているので初手の発見(ただし変化は読み飛ばす)は容易だが、飛を呼べば33香を成り捨てて短く打ち直せば詰むのは盲点になった。
作意を見つけたところでようやく33香を取る変化を読むと、うまく割り切れているのに感心。
おかもと巧妙。
梶谷和宏適当に桂香打てば詰むだろうと思ったら大間違い。31香成は味わい深い好手です。
山下誠玉方の応手が多くて変化を楽しめるが、6手目は2四飛で決めたかった。
★攻方の大駒が消えないのは構成上仕方なし。
嵐田保夫2三桂の亡霊に取り憑かれ、5四桂がなかなか見えなかったのは我ながら恥ずかしい。
sogaやや不利感のある初手から始まり、香短打で終わる構成が良い
奥鳥羽生小銭(小駒三枚)投資で大枚(飛一枚)を動かす。飛び道具なので小駒ながらも大きな味あり。
大瀬戸6手目33合に対する41成香が味わい深い
林石初手に悩みます。31香成から41杏と裏手に回る変化が盲点だったのかも。
園川31香成が盲点に入りました。
高縄山ろく2手目逃げると思わなかった。
占魚亭6手かけて受方飛を移動させる、粋な小品。
竹中健一解いてみて、ブログでそんなのあったなぁと思いだした。
条件作を創れと言われると難しいが、解いてみるとなるほど!と思う。
くじらTwitterで話題になってたテーマですね。上手く成立させていると思います。
★ちなみに作者予想ですが、タイトルの「ブログ」を読んでいれば、ああアレね、という感じで作者はバレバレでした。
青木裕一ブログの該当記事を流し読みしたせいで苦戦しました。
作者予想はブログ主の三輪さんにしておこう。
★ブログ主でなかったらこのタイトルにはしませんね。
イキロンTwitterで確かせらさんが呟かれていた3手詰課題が元でしょうか。33香を打ってから打ち替える逆算は納得の構成です。
作者予想:三輪勝昭
★元ネタはせらさんではなく、いりす君ですね。
シナトラ裏短コン向きではないが、コンセプトがはっきりしていて良い。
作者予想 三輪さん
太刀岡甫打ち換え条件を捨駒で達成するのが良い。不利感、変化の厚さ、手順の構成など全てが高い水準で申し分ない。配置の重さも裏短コンの中ではむしろ好形。
作者は三輪勝昭さん。
まつきち結構ややこしく、解答を書くときにもう一度考えました。
これは三輪さん?
絶対優勝するマン飛車を取る変化が見えず、1問目なのに1番難しかった。初手で打った香を後で捨てて初形から1点だけ変化させる構成は好み。作者予想は三輪さん。
有吉弘敏機構がかなり複雑で、上手くできている。三輪氏と予想。
ルモ原型消去ではなく原型移動?お見事です
作者予想:三輪勝昭氏
あたまかな見た目はコンパクトにまとまって好印象。
手順は変化読むのに疲労感しか…。
作者予想はシナトラ氏
★これを外すのは逆にすごい。
ちなみにあたまかなさんはソフト使用とのこと。自力解答+ソフトで答え合わせ、でしょうか。
三輪勝昭まさか自分がトップバッターになるとは思いませんでした。
今回は玉位置と駒配置で他に適任者がいませんね。
作者予想a=三輪勝昭作。
トップバッターの作者予想が当たっている気がして、全作作者予想をする暴挙に出ました。半分は考えたけど、半分はテキトーです。
一応作者予想の後のabcは自信度です。
a=自信あり、b=もしかしたら当り、c=当てずっぽう、d=参考にする作品がない作家。
★ちなみに作者予想で、その作者自身の予想は分母にも分子にも含めていません。
★最後に、詰パラ12月号の三輪さんの表短コン作品も、香の着手が印象的な作です。こちらも面白いのでぜひ解いてみてください。
〆
- 2018/12/22(土) 00:01:00|
- 第ч回裏短コン
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